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2013年11月28日 (木)

・光と分光感度 第4回:幻覚の色マゼンタ(ピンク)

第1回:光の色
第2回:光の三原色は間違い
第3回:カメラのセンサの分光感度

前回、赤い光と緑の光を混ぜると黄色の光になるという事を書きました。
黄色の単波長光と、赤と緑の混合光は人間には区別がつきません。

1
目の分光感度

では赤と青の光の混合光はどうなるのか?
目の分光感度のグラフを見ると赤と青が重なっている所は
シアン(水色系)の色になっています。
実際に赤と青の光を混ぜるとこうなります。

Magenta

なんとなく当たり前の様な感じがしますが
シアンではなくマゼンタ(ピンク)になります。
なぜシアンにならないのか。
グラフを見るとシアンの波長の470nm付近は
緑の錐体細胞もかなり反応してしまいます。
赤と青の錐体だけが反応する波長がありません。
ただし、赤と青の混合光を人間が見るとマゼンタに見えます。
マゼンタは波長のグラフのスペクトルを見ると
どこにも存在しません。
マゼンタとかピンクの光の波長は存在しないのです。
三原色の錐体を持つ人間が脳内で認識する幻の色です。
赤の錐体を持たない色覚異常の人には認識不可能です。

Resize052974
水深20mで見える色
赤い光は届かないので赤の錐体を持たない人と
同じように見える。

Resize052973
陸上での色

最後にちょっと不思議な図を転載して今回は終わりにします。
中心の点を見続けていると周りの色が消えます。
マゼンタは波長の存在しない色なので脳が混乱します。
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次回は話を戻してカメラのセンサと色分離の話。

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