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2013年12月30日 (月)

・スマホじゃダメな理由 第1回:塗り絵画質とは

最近のコンデジなどで画質の悪さとして言われる言葉が
「塗り絵画質」「絵みたいな写真」
です。

昔であれば画質が悪い=ノイズが多いでした。
これならば直感的にわかるかと思います。
最近は画像処理技術の発達でノイズは減りました。
その代わり、やり過ぎによる画質劣化が顕著です。

「塗り絵画質」と言われても
カメラにあまりこだわっていなかった方は
ピンと来ないと思います。
比較用に塗り絵画質を擬似的に作ってみました。

Resize054876_2

Resize054877

上の写真は片方は比較的素直に作った画像
片方は無理やり塗り絵画質にしたものです。
違いが分かるでしょうか?
一眼レフの2400万画素を元データとして使ったので
これくらい小さくするとあまりわからないかもしれません。
これで十分だなと感じれば、高いカメラを買う必要はないと思います。

次に切り出して等倍表示したものが下です。

3
2

これであれば違いがわかると思います。
左が塗り絵画質です。
木とか岩の細かいディティールが失われて
質感が無くなってしまっています。
まるで絵の具で書いた絵のようです。
これこそが「塗り絵画質」です。

なぜこんな画質にしてしまうのか。
それは最近の技術でノイズ処理が
強くかけることができるようになったからです。

ノイズをガシガシ潰していくと
ノイズと同じような細かい模様や質感も潰れます。
潰しすぎて解像感が無くなりすぎるので、
その後に強力なシャープネスをかけるのが常套手段です。

しかし、一度潰れた細かい模様とか質感は絶対に復活しません。
なぜこんなにもノイズを潰しすぎるのか。
「ノイズが多い」=「低画質」
という認識が以前にとても広まったためです。
ノイズを恐れるあまり過剰にノイズ除去を行っているのです。

また、安いカメラやコンデジではコストの関係で
性能が低いレンズを使わざるを得ないです。
10年位前はデジカメの値段も高かったので
レンズ性能もそれなりに良かったです。
しかし最近は1万円台で売らないとお客さんが買ってくれないので
解像してくれない安レンズを使っています。
1600万画素とか全くの無意味。
それがばれないようにシャープネスをガンガンかけています。

しかし、最近はこの風潮が良くないとメーカもわかってきたため
カメラメーカ中心に解像重視の絵作りに変わってきています。
また、高級コンデジとして良い性能のレンズと
画素数控えめのカメラを発売するようになってきました。
(安コンデジでは利益が取れないというのも有ります)

ただ、一部家電メーカや安コンデジやスマホの画質は
まだ塗り絵画質です。
恐らくそれは
スマホユーザ層やライトユーザは「ノイズが多いのは画質が悪い」という事を
気にしているからだと思います。

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コメント

この現象、私も気になっていました。塗り絵画質というのはまさに的確な表現ですね。

1万円のキットレンズで撮ると発生し、8万円の単焦点レンズで撮ると発生しないんですよね。
解像度の悪い画像にソフトウェア的な補正をかけまくった結果なんだろうな、という気はしていました。やっぱりな、という感じです。

それにしてもこの記事が書かれたのが2013年、今私がこれを書いているのが2022年。塗り絵画質問題はあまり変わってないように思いますねえ😓まあ、「安かろう悪かろう」の原則は今も昔も同じなのかも……。
せっかくカメラを使うなら、いいレンズを買わないとだめだなと再確認しました。

コメントありがとうございます。
そう、かなり昔の記事なんです。
ただ、最近のスマホのハイエンド機種はレンズに力入れていたり
センサも大きくなっているので、昔ほど塗り絵画質にはなっていないと感じます。
画像重ね合わせでノイズ低減しているのも画像処理の進歩ですね。

ただ、やはり安いスマホは塗り絵画質です…。
これは一眼もそうですがある程度は値段に比例してしまいますね。

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