・P-TTL調光の仕組み
ストロボの説明や仕様でよく見かけるのが
P-TTL調光方式という言葉です。
TTLは「Through the Lens」の略ですがPは
「Pre」のことです。
「あらかじめ」「…以前の」「…の前部にある」といった意味です。
正しい発音は「プレ」ですが
ストロボの時はなぜか「プリ」といいます。謎。
P-TTL調光方式ではストロボの発光量を決める
「プリ発光」と
「本発光」があります。
プリ発光で一回目のストロボをたいて
被写体にストロボを当てた時の明るさを測定します。
被写体の明るさは被写体の反射率と距離に依存します。
(黒い服を着てる人は暗いし、白い服を着てる人は明るく写る)
この反射光を測光センサで測って本発光での発光量(明るさ)を決めます。
この発光量の調節を「調光」といいます。
ストロボはただたんに光っているわけではないのです。
いつも同じ明るさで光ってしまうと、近くの人を撮ると顔が真っ白になります。
ちょっと離れると真っ暗になってしまいます。
この調光の仕組みはとても大事です。
調光の仕組み
光の山の大きさは変更できないので
一定時間で発光を止めることで光の量をコントロールしています。
P-TTLは二回発光しますが
発光間隔がとても短いので恐らく人間の目では認識できないと思います。
P-TTLはデジタルカメラになって主流となった方式です。
その前は「TTL調光」でした。
TTL調光は発光が一回だけの方式です。
これでどうやって調光するかというと、
カメラ内のフォトダイオード(光を電流に変える素子)を使います。
ストロボが光るとレンズから入った光がフィルムにあたります。
フィルムにあたった光は乱反射し、一部が
フォトダイオードに届きます。
ここで電気に変換されて、コンデンサに電気がたまります。
一定量の電気がたまると
ストロボの発光を止めます。
これがTTL調光方式です。
デジカメではCMOSなどのセンサはガラスの様な反射をして
乱反射しないためこの方式が使えません。
そのため、P-TTL方式が使われます。
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