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2014年1月10日 (金)

・光が画像データになるまで 後半

前半

前半では各画素での光電変換を
バケツと水にたとえて説明しました。
その続きです。

・ベイヤデータの作成
各画素の電荷の値を12bitのデジタルデータに変換したとします。
このときセンサの画素数が1000万画素であれば
データ量は1億2千万bitです。
→1500万Byte
→約15MByte

つまり1000万画素のデジカメで12bit読み出しをすると
それぞれの画素の値をずらっと並べて約15メガバイトの容量になります。
このデータを適切に読み込んで表示すればとりあえず画像になります。

ただし、光の量しか記録していないので白黒画像です。
カラー画像で記録するには、光の三原色のデータを持つ必要があります。
一般的な方法は
光の三原色のR(赤)G(緑)B(青)の光を通すカラーフィルタをつけた画素を
ベイヤ配列で並べる方法です。

53

ベイヤデータで保存をしておけば後でカラー画像にすることができます。
ベイヤ画像自体はそれぞれの画素の出力値を並べただけなのでカラーではありません。

Bay2
ベイヤデータをそのまま読み込んだ画像の一部です。
この画像は右下が飽和しています。
ベイヤ画像にヘッダなどをつけて現像ソフトで
適切に読み込めるようにしたファイルがRAWデータと呼ばれます。
光の量をデジタル化しただけなので生データとか言われます。
データ量が大きくなるので可逆圧縮してたりもします。

・ベイヤデータからカラー画像を生成
ベイヤデータ自体はそれぞれの画素の値の配列でしかないので
そのまま読むとモザイク状の白黒画像です。
しかし、光の三原色RGBのデータを記録しているため
補間処理によってカラー画像にすることができます。

12

上の図では一番単純な補間方法です。
この補間のやり方によってはモアレが出にくかったり
ジャギーが出にくかったりします。

・画像の仕上げ
補間された画像は割とそれっぽく見えますが
写真としては色合いなどが微妙です。
そのため、ホワイトバランスゲインをかける(補間前のこともあり)
カラーマトリクスをかける、
γをかける、
シャープネスを調整する
などして写真に仕上げます。
この作業でカメラメーカの方向性によって
色味や質感やノイズ感に影響します。

・JPEG形式に圧縮
画像ファイル形式にはいろいろなものがありますが
写真はほとんどがJPEGという形式です。
この形式は見た目での画質劣化が比較的少なく
ファイル容量をとても小さくすることができます。
JPEG変換の原理は長くなるので別の時に書こうと思います。

以上が光が画像データになるまでです。
あえて書かなかった部分とかもありますが
大体の流れはこんな感じです。

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