・コマ収差とは
最近のレンズ新製品のトレンドとして
「美しいボケ味と高い点像性能」があります。
高い解像性能は当然としながら
その先の
「レンズの味」
を目指しています。
代表的なものが
ニコン
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
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SIGMAのArtライン
SIGMA 50mm F1.4 DG HSM
です。
どちらも
「画面周辺部の点像が崩れないように」
というような表現があります。
この周辺部の点像の崩れの主原因がコマ収差です。
コマ収差が目立つのは夜景とか星の撮影。
こういう条件で更に写りのいいレンズを作ろうというのが
流行りの様です。
コマ収差は画像では輝点の周りに尾を引くような形で現れます。
尾は彗星の尾みたいなものです。
光が三角形になっていて
マゼンタやシアン色の収差が発生しています。
彗星みたいな形なのでコマ収差といいます。
・発生原因は?
以前にパープルフリンジの項で球面収差について書きました。
球面収差は光軸に平行に入射する光によるものです。
これが入射する像高によって同じ部分に結像しません。
コマ収差は角度を持ってレンズに入射した光が
球面収差の様に一点に像を結ばないことによっておこります。
コマ収差やそもそもの球面収差をなくすためのレンズ設計の基本は
屈折率が高くて、
かつ光の波長ごとの屈折率の差が少ないガラス(低分散ガラス)
の凹レンズと凸レンズをつける事です。
この方式をアクロマートとか言い
望遠鏡とかにも使われています。
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