・光が画像データになるまで 前半
デジタルカメラは光を画像データにする道具です。
どういう原理で画像データになっているのか
つらつら書いていこうと思います。
写真撮影に直接は関係ないと思いますが
知っていると便利なこともあるかと思います。
・光がカメラの中に入ってくる
像を結ぶためにはレンズが必要です(ピンホールでも可)。
人間の目も当然水晶体と呼ばれるレンズがあります。
レンズを通過した光は撮像面に像を結びます。
・撮像素子で光電変換
撮像素子はフォトダイオードが碁盤の目状にずらっと並んでいます。
ここで、碁盤の目状に並んでいるため
像は平面方向に連続値から離散値になります。
実際はもっと細かいです。
1000万個以上あります。
フォトダイオードは光の素である光子が当たると
素子の中にある電子が励起され電荷がたまります。
・A/D変換
それぞれのフォトダイオードにたまった電荷を
デジタル値に変換します(CMOSの場合)。
CCDは全てのフォトダイオードの電荷を一括変換します。
アナログ→デジタル変換をA/D変換といいます。
分かりやすいように電荷を水の量として図で示します。
一つ一つのフォトダイオードはバケツです。
何やら単位は分かりませんが目盛があります。
とりあえずmlにします。
この目盛は1mlごとにふられています。
めいっぱいの所が4095mlになっています。
上の図だと2048ml入っています。
これをデジタルデータにします。
コンピュータでは二進数で数値を扱います。
電流on/offの2つなので。
2048は2進数で表すと
0100000000000
です。
今回のバケツは4095mlまで目盛りが振ってありますが
ひとめもりより小さい値は読めません。
例えば2048.256だったとしても2048に小数点以下を切り捨てるとします。
このバケツでは0から4095までの4096段階の
離散的な数値になります。
離散値にすることがデジタル化です(量子化ともいいます)
4095mlより多い水が入った場合はバケツから溢れてしまいます。
これ以上は計れません。
この状態を飽和と言います。
飽和すると画像は白飛び、もしくは色飽和になります。
上の図のバケツでは4095まで計れますが
2の12乗なのでデジタルデータではこのバケツの水の量は
12桁なので12bitで表すことができます。
14bitで表すならば16383まで目盛りを振ることが出来ます。
ただし、バケツが大きくなるわけではありません(※超重要!)
バケツの大きさは変わりません。
目盛りの幅が細かくなるだけです。
2048ml入っていた水は14bitバケツでの目盛は8196になります。
そのため、飽和する水の量は同じです。
4095のバケツでは1mlごとに計れますが
16383のバケツでは1/4mlごとに細かく計れるということです。
つまり、写真で言うハイライト側のダイナミックレンジは広がりません。
シャドー側は細かく見れる分広がります。
一番重要なのは階調が豊かになることです。
取り敢えず前半はここまで。
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