・定常光と瞬間光
写真撮影するときは
写したいものが発光しているか
光を反射しているか(照らされている)していないと撮影できません。
被写体を照らす光には
定常光と瞬間光と呼ばれるものがあります。
定常光とは
太陽の光や電球の光、街の明かりなど
写真を撮っているときにずっとついている明かりです。
瞬間光とは
写真を撮る瞬間だけピカッと光る光です。
ストロボ光のことです。
この二つの光の特性をよく理解していないと
夜景撮影時に失敗写真を量産してしまいます。
瞬間光であるストロボの光は
一瞬ですがとても強く光ります。
それに対し、夜景などでの定常光は
弱い光です。
ストロボ撮影時は
ストロボ光と定常光の強さの割合を考えなくてはいけません。
単純にストロボを光らせただけだと
ストロボ光が支配的になり、定常光の影響が
ほとんど無くなってしまいます。
撮影された画像はこんな感じです。
横軸を時間、縦軸を光量にした図で表すと
このようになります。
水色の枠の中では
ストロボ光の赤の長方形の面積が大きく
定常光の緑の長方形の面積が小さくなっています。
定常光の背景が暗く、
人物などストロボで照らされた被写体が不自然に明るくなるため
その場の雰囲気が出ません。
ストロボをたかないと
暗い所なのでぶれたり、
高感度撮影になってノイズが増えたりします
ストロボでうまく撮るコツは
定常光とストロボ光の比率を近づけることです。
スローシンクロ発光をすることでできます。
スローシンクロにすると露光時間が長くなるので
閃光発光のストロボの後に
定常光で露光されます。
そうすることでストロボ光と定常光の面積が
同じになり、自然な写真になります。
ただし、この設定だとシャッター速度が遅くなるので
手持ちだと背景などの定常光部分がぶれます。
三脚を使う必要があります。
手持ちで撮影するときは感度を上げるしかありません。
どの程度までノイズが許せるかが人にもよりますが
ISO800-1600位にして
スローシンクロにして撮影します。
感度を上げるとストロボ調光で
自動的に発光量が少なくなります。
また、スローシンクロでもシャッター速度が
ある程度早くなるのでぶれも抑えられます。
これであれば失敗する可能性も低く
他の人に頼んで撮影してもらっても安心です。
今回は普通に使っていると
あまり気にしないであろう
定常光と瞬間光についてでした。
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