・球面収差とは
いままで散々パープルフリンジとかで話題に出しましたが
とりあえず原点に戻って、
レンズの収差について。
一番簡単、かつ初歩的な球面収差を説明します。
レンズは巨大な球の一部を切り出した形になっています。
各社のカメラレンズの説明文を見ると
「非球面レンズを採用することにより
収差を良好に補正」
といった言葉が謳い文句になっています。
つまりほとんどのレンズは巨大な球の一部である
「球面レンズ」です。
なんでかというと、加工が簡単だからです。
そして球面レンズであると
球面収差
と呼ばれる収差が絶対に発生してしまいます。
下の図が球面収差の発生しているレンズです。
この球面収差は光軸と平行な光線
(無限遠から来た光線)に対して描いています。
レンズの端(瞳像高の高い所)に入射した光と
レンズ中心付近に入射した光が
同じ場所で結像してくれないことが分かります。
これではどう頑張っても解像度があがりません。
ちょっとぼやけてしまいます。
球面収差を解決する為の方法で手っ取り早いのが
レンズを二枚使う方法です
凹レンズは光を広げる特性を持つので
凸レンズとの組み合わせで球面収差を補正することができます。
また、名前の通り球面レンズで発生するので
非球面レンズにすることでも補正が可能です。
非球面レンズを使うとレンズを1枚減らすことができるので
軽くすることができます。
しかし、非球面レンズは製造が難しいのでコストが高くなります。
なので、軽くて性能が良いレンズは値段がとても高いです。15万以上とか。
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