・Qを天体撮影用にIRカットフィルタ赤外改造
ペンタックスQはセンサが小さい小さいと
さんざん言われていますが、
この小ささを活かして超望遠撮影ができます。
値段もボディだけなら安いし。
なので、QのIRカットフィルタ外しの改造をしました。
赤い星雲の光の波長Hα線は
センサの前にあるIRカットフィルタによって
さえぎられてしまいます。
そこでこのIRカットフィルタを取り外す改造を
天体撮影ではよく行われます。
注)改造は完全自己責任です。
メーカーの保証を受けられなくなるばかりか
無限遠にピントが合わなくなることもあります。
ゴーストが盛大に出るようにもなります。
分解改造するときにストロボコンデンサーに触れて
感電死しても私は知りません。
改造前
改造後
ちなみにQはIRカットフィルタをわざわざはずさなくても
Hα線の656nmの波長はよく通すので(85%位)改造しなくてもいいです。
以下は私がPENTAX Qを赤外線改造した方法です。
・用意するもの
PENTAX Q か Q10
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・やり方
写真を撮り忘れたので文章だけで説明します。
1
ガラスカッターでがりがりIRCFに傷をつけていきます。
けっこう力入れてOKです。
がりがり。
傷だらけになって悲惨なことになりますが
ここまで来たからにはやります。
2
そのうちパキっとIRカットフィルタが割れます。
ガラスカッターでその下のセンサを傷つけないように注意。
フィルタがSRユニットに張り付いているので
ピンセットでつまんで引きずりだします。
センサのカバーガラスまでは2mm位は空間があるので
ピンセットを入れる隙間があります。
力任せに引きずりだしますが、
センサのカバーガラスは傷つけないように注意。
IRカットフィルタに
ダストリムーバルのための回路が接続されていますが
ちぎります。
3
IRカットフィルタをきれいに全部外したら
センサ面の掃除をします。
IRカットフィルタを割った時に
細かいガラスの粉などがセンサ表面のカバーガラスに付着しています。
このままだと、撮影時に少しでも絞ると見えてしまいます。
エアダスターで吹き飛ばしてください。
そのあとレンズをつけてF8などで白い壁とかを撮影し、
ゴミが写り込まないかを確認します。
4
ゴミが写り込む場合はセンサクリーニングキットで
センサ表面の汚れを取ります。
傷つけないようにやさしくやります。
詳しくはクリーニングキットの説明書を読んでください。
5
各種動作を確認する。
ダストリムーバルは使えなくなるのでメニューでOFFにします。
使用するレンズで、フレアやゴーストが盛大に発生しないか確認します。
明るい所に向けて撮影してチェック。
もし発生するなら6番の対策を
6
ガラスカッターでがりがりやった時に
SRユニットの部分が傷ついている可能性があります。
傷が付いているとそこにあたった光が乱反射して
フレアやゴーストの原因になります。
内面反射防止のための植毛紙を張ればある程度解決できます。
貼りました。
これである程度は軽減されましたが完全ではありません。
センサのカバーガラス表面で反射する光があるためです。
これはどうしようもないので、
強い光源に向ける撮影をしないようにするしかありません。
(天体用なら強い光源基本ないし)
以上で改造完了です。
改造すると
Qマウントレンズでは遠い所でピント合わせられなくなる、
色がめちゃくちゃになる
フレアゴーストが増える
ダストリムーバルが使えなくなる
メーカ保証外になる
これらを承知の上で行ってください。
最後に改造カメラで撮影した画像を何枚か載せます。
フォトショップとかで後処理していません。
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