・一眼レフは家電メーカには作れない
最近はミラーレス一眼に新規参入するメーカーが増えましたが
一眼レフ市場に参入するメーカーはありません。
むしろ、オリンパスとかソニーとか撤退しています。
これは一眼レフ市場をニコンとキヤノンが
寡占している状況もあるのですが、
新規参入が無いのは、一眼レフを作る技術を捨てると
もう作れないからです。
一眼レフの組み立てには非常に高精度な
技術がいります。
新規参入しようと思っても、
開発はできても、組み立てて量産ができません。
そのため、サムスンやパナソニックはミラーレスで
何とかしようとしています。
(ソニーはミノルタから一眼レフ事業を受け継ぎました)
下の図が一眼レフの断面図です。
この図で
赤の線がセンサに入る時の光路
青の線がファインダーでのぞく時の光路
緑の線がAFユニットに行く光路です。
それぞれの光路長が
高い精度で正確に出ていなければ
カメラとして成り立ちません。
これがとても難しいのです。
一方、ミラーレスは
センサーに入る光路(赤い線)
だけです。
なので組み立てや調整も簡単。
メーカーが公表していたミラーレス機の分解モデルです。
基盤がいくつも層になっていることが分かります。
つまり、平面を重ねていっただけなので組み立てが容易です。
(もちろん開発は大変だろうけど)
日本ではこれからはミラーレスの時代と言われていますが
一眼レフを作る会社がなくなると
一眼レフという存在が失われてしまいます。
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