・JPEG圧縮の話 その3
今回は具体的な画像の圧縮方法です。
カラー画像データはR,G,Bそれぞれ256階調のデータをもっているので
1ピクセルごとに3Byteのデータ量です。
もし、白黒のグレースケール画像であれば
色情報は無くなり、輝度情報だけになります。
そのため、データ量は1ピクセルで1Byte。
データ量はカラーに比べて1/3に減ります。
しかし、カラー画像をモノクロにしてしまっては
圧縮というより色情報を捨てただけです。
なので、そこは人間の目をうまいこと騙して
情報を捨てても気づかれにくくする必要があります。
人間の目は輝度情報の変化には敏感で
色情報に関しては疎いという特性があります。
その特性をうまく利用すれば、人間の見た目にはわからずに
画像を圧縮することが出来ます。
RGBのデータの持ち方ではどうしても人間の視覚には対応できないので
明るさである輝度と色情報である2つの色差に画像を変換します。
これをYUVと言います。
YCbCrと言ったりもします。
何が違うのかというと、変換の式の係数が微妙に違ってたりする。
実際の画像でRGBそれぞれのチャンネルと
YUVのそれぞれのチャンネルを見てみます。
元画像
RGB
YUV
ここで、色情報はあまり大事ではないので
色差信号は半分にしてしまいます。
これだけでデータ容量が 2/3に減ります。
大体のJPEGデータはこの形式をとっています。
YUV422ともいう。
さらに色情報を少なくして1/4にしてしまうこともあります。
これだと、元の情報量の半分に圧縮されます。
こんなにも色情報をなくすとさすがに違和感があるのでは、
と思うかもしれません。
元画像と、色情報1/4の画像比較です。
意外と分からないと思います。
次回は離散コサイン変換について。
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