・ボケの形でピントを判断する
前ボケと後ろボケの向きの関係の項目で
前ボケと後ろボケで向きが逆転することが分かります。
そこで、これを利用したピント合わせ方法があります。
これがバーティノフマスクです。
バーティノフマスクは暗い夜景や星等の点光源で
AFでは上手くピントが合わせられない時に活躍します。
原理は開口部における回折の利用です。
開口部(スリット)の端面で光の回折が起こり
スリットと垂直の方向に光が伸びます。
非対称なマスクなので前ピン後ピンが分かり
ピント合わせが容易になります。
ピントが合っていない時
ピントが合っている時
ピントを合わせたらマスクをはずして撮影します。
自分で作成するときは、端面が鋭くなるように
なるべく薄い素材を使うと良いです。
ただ、スリットをあまりにも細かくすると破れてしまうので
スリットを少なくするか、丈夫な素材にする必要があります。
スリットが少ないと入ってくる光の量が少なくなって
暗くなるという問題が起こります。
ベストな素材は絞り羽に使われているような
とても薄くて金属製、反射防止で黒く塗られているものです。
さすがにハンズでも売っていないか…。
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銀塩カメラ時代、使っていた絞り板材料は
ソマール工業のソマブラックというカーボンブラック含有のポリエステル系のシート材です。
0.2mm程度の厚さなら、カッターでも加工可能です。
店頭販売は無いと思います。
世田谷の松原商事というところで、小口を特別に譲ってもらっていました。
投稿: かんてつ | 2014年7月18日 (金) 13時21分
正に今回私が使ったのがソマブラックの0.07厚のです。
一般じゃなかなか手に入らないですね。
投稿: 管理人 | 2014年7月19日 (土) 09時33分
そうでしたか。
0.2では厚すぎ、かといって0.1以下では、剛性不足かな、、などと考えていました。
工業的には、ビク抜きあるいはプレスでは難しく、エッチングになるのでしょうね。
電鋳という手もあるかも。
どこかが市販すればよいのに、
面白く有益なネタでした。
投稿: かんてつ | 2014年7月19日 (土) 10時21分
0.07mmでも精密カッターを使えば簡単に切れましたし
剛性も十分です。
カメラ用品専門店で市販して欲しいですね。
投稿: 管理人 | 2014年7月19日 (土) 21時54分