・チャンネルミキサーとカラーマトリックス
フォトショップの機能の中にチャンネルミキサーという機能があります。
チャンネルミキサーを選択すると
レッドブルーグリーンそれぞれの中に
レッド、ブルー、グリーンのパーセンテージが選べます。
わけがわからないと思います。
てきとーに動かすと、色が目まぐるしく変わって
暗くなったり、明るくなったり諧調が無くなったり。
このチャンネルミキサーは
画像の色作りの基本とされるカラーマトリックスと同じです。
下の図がカラーマトリクスです。
青のセルのRGBが入力信号、
赤のセルの3×3行列がカラーマトリクスです。
緑のセルのR'G'B'が出力です。
上記の図は100を基底とする対角行列なので
入力と出力は同じになります。
入力画像
出力画像
では、彩度を1/4にするにはどのようなマトリクスをかければいいのか。
1/4マトリクス
RGBを1/4の25にする。
これは間違いです。
彩度だけ変化させたい場合は、色空間を別の形式にして考えます。
RGB形式は赤青緑で色があらわされるので直観的ではありません。
YUV形式で考えます。
Yが輝度、U,Vが色差なのでU,Vの値を半分にすると彩度も半分になります。
RGB2YUV変換は以下の式です。
U,Vの値を1/4にするならば、以下のマトリクスをかける事になります。
変換色のU,Vの値を1/4にしたものです。
このマトリクスはYUVに変換するマトリクスなので、
変換したあとに、RGBに戻さなければいけません。
下記のように
RGB2YUVマトリクスと
YUV2RGBマトリクスの
3×3行列の積が彩度を1/4にするカラーマトリクスです。
行列の積の計算は高校三年の数学Cの教科書を参照してください。
この情報をチャンネルミキサーに入れれば
ちゃんと彩度だけが落ちた画像になります。
使いこなせれば様々な処理がここで行えます。
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