・AdobeRGBとは
パソコンを使ってイラストや写真を扱う場合は
色に細心の注意を払う必要があります。
これを怠ると、
「プリントしたら色が全然違う」
「友達のパソコンで見たら色が変」
とかの問題が生じます。
この問題をクリアする為に、大体のパソコンのモニタには
どれだけの色域を表示できるかを示す色空間が規定されています。
下の図は人間が知覚できる色の範囲をxy色座標に示したものです。
青文字の700とか460とかの数字は光の波長を表します。
マゼンタ(ピンク)は波長として存在しない色なので
青と赤の領域直線で結んだ部分に表示されます。
液晶などのモニタはRGBの画素で構成されているので
その三つを頂点とする三角形で表示可能な色の領域が示せます。
上の図でsRGBモニタでの色域(紺色)とAdbeRGBモニタでの色域(黄色)です。
sRGBは国際標準化団体が決めた規格です。
そのため、ほとんどのモニタはこの色域です。
AdobeRGBはアドビシステムズという会社が考えた規格です。
sRGBよりも広い色域をもっているため、
写真やデザイン用の高価なモニタはこの色域をもっていることがあります。
Adobeはソフトウェアの会社としては世界最大なので
Adobe製のソフトはプロの間では標準の様に使われています。
写真やイラストをプリントする際は
インクの色CMYKの4色が基準となります。
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色です。
この色を基準として表現できる色域はAdobeRGBに近いです。
そのため、プリントとの色合わせをする際は
AdobeRGBモニタを使った方が正確な色が出せます。
話は少し変わりますが、パソコン上で扱う色の情報は
R=256段階、G=256段階、B=256段階
で、AdobeRGBでもsRGBでもそれは変わりません。
違うのは同じ色情報で表示させた時の発色です。
下の2色のグリーンはsRGBモニタとAdobeRGBモニタで表示した時を
わかりやすく表したものです。
画像データ自体の色域ととモニタの色域をきちんと把握しないと
正確な色とは何かがわからなくなります。
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