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よく勘違いされていることとして
RAWで撮影したRAWデータを画像と認識していることです。
RAWは画像ではありません。
RAWのファイルを現像ソフトに投げ込むと
それなりの写真が表示されるので、
RAWは画像データだと思ってしまいがちです。
しかし、RAWは補間、ガンマ、ホワイトバランス、マトリクス
その他いろいろが全くかかっていないナマのデータです。
現像ソフトに投げ込んだ時点で、現像ソフトが
勝手に適当なパラメータで現像してくれます。
それなりの画像を現像してディスプレイに表示しているだけです。
下の写真のRAWデータを無理やり画像データとして見てみましょう。
現像後の写真
RAWデータ
RAWは真っ暗です。
ゲインとかかかっていないので暗いんです。
(ブログの容量上、リサイズをかけています)
トーンカーブをいじってゲインをかけると
このようになります。
モノクロだけどちゃんと画像になってるよ。
いえいえ、画像の一部を拡大してみましょう。
クリックでさらに拡大。
なんだかモザイク状になっています。
RAWが12bitならば4096段階の情報が輝度でらわされています。
モザイクの意味は下の図の矢印の色を表します。
赤矢印で示した部分が赤成分の値です。
紅葉なので、赤成分が多いので明るくなっています。
一方、緑と青成分は暗くなっています。
この状態から色を作り出す処理が「補間:デモザイク」です。
補間が下手糞だと、ジャギーが発生したり、解像感が落ちたりします。
カメラメーカーの腕の見せ所です。
補間が行われて、初めて画像と言えるようなデータになります。
現在、ほとんどのカメラではベイヤ方式と言われるセンサを使っています。
光の三原色である赤緑青それぞれの画素で
色を創りだす方式です。
こんなかんじで、RGBの画素が沢山並んでいます。
富士フイルムのX-Trance方式も並び順を変えただけで
本質的には同じです。
光の三原色からすべての色を作り出すために
画素補間と呼ばれる処理が内部で行われます。
画素補間の基本的な考え方の図です
下の図は画像の拡大縮小のアルゴリズムで紹介した
バイリニア法の図です。
似ていると思いませんか?
ベイヤ方式だと実質解像度が1/4になってしまいます。
2000万画素のカメラでも500万画素。
下の画像が何も処理をしていないベイヤ画像です。
モザイク状になっていることが分かります。
これを回避するためのセンサがフォビオンなどの
積層型センサです。又は三板式の3CCDとか。
iPhoneにも搭載されているHDR機能。
HDRとは「ハイダイナミックレンジ」の事。
ダイナミックレンジとは暗いところと明るいところが
同時に存在する被写体でどこまで表せるかのこと。
詳しくはこちら
HDRではシャッター速度を早くしてアンダーに撮影した画像と
シャッター速度を遅くしてオーバーに撮影した画像を合成します。
すると、明るいところから暗いところまで映った写真になります。
この写真では、光のモニュメントが真っ白にならずに形がわかります。
一方、手前の植え込みの暗い部分も緑色が分かります。
下の写真はイルミネーションのHDR撮影と普通の撮影の比較です。
HDR撮影だと、背景の暗い部分もしっかりとでています。
また、イルミネーションのどぎつい感じが和らいでいます。
最近はLEDの派手なイルミネーションが多いので、
こういった被写体の場合はHDRが個人的にオススメです。
HDRの機能自体は最近のカメラであればどれでも付いていると思います。
以前にハートボケを紹介しました。
ハートボケ
ハートボケは点光源がたくさんあるイルミネーションに最適です。
今回はさらに撮影技法を工夫した方法を紹介します。
・ハートボケ+ソフトフィルター
点光源がハートになりつつ、
全体にソフトフィルターがかかるのでふんわりイメージです。
ハートフィルターの前にソフトフィルターをつけています
・ハートボケ+多重露光
一枚目はピントが合った状態で撮影
二枚目はピントをずらした状態で撮影。
ソフトフィルターを使うよりさらにふんわりした感じ。
被写体によっては非常にいい感じになると思います。
多重露光の応用です。
一枚目はピントを合わせた写真、
二枚目はイルミネーションがキラキラしているところにカメラを向けて
小さいハートボケ。
三枚目は更に別のところにカメラを向けて、大きいハートボケ。
色々な大きさのハートボケが発生します。
ここでコツは、ハートボケを大きくするにつれ、
露出補正をプラスにしていくことです。
ジャスピン
-1.7Ev
小さいボケ
-1Ev
大きいボケ
-0.3Ev
ボケが大きくなるほど、
光の集光が弱くなる=暗くなる
ためです。
この辺りは何度か試して被写体によって変更する必要があります。
画像のサイズを拡大、縮小する処理はよく行われます。
例えば、一眼で撮った写真をブログに載せる用に小さくしたり。
この単純そうな縮小拡大だけでも、ソフトによっては
上手だったり下手だったりします。
このアルゴリズムが上手なソフトを使うと
縮小してもきれいに見えます。
代表的な3種類の縮小方法を紹介します。
下の写真を縮小してみます。
ニアレストネイバー法(単純間引き)
この方法は例えば1/2*1/2の大きさにするときは
単純に一列ごとに削除するだけです。
下の図の説明だと、青い線がかぶったピクセルを
間引いているだけです。
処理は早いですが、結果はジャギーが生じやすく
見栄えが良くないです。
バイリニア法(加算平均)
下の図のように間引くのではなく4画素の平均の値を取ります。
明暗差が激しいエッジ部分においても、なめらかにつながって
ジャギーが少なくなります。
バイキュービック法(重みづけ加算)
バイリニアよりも遠くの画素まで参照します。
よくつかわれるのが4*4画素参照です。
簡単に説明する為、下の図では3*3参照しています。
対象画素から離れているほど重みづけを小さくしています。
この図の場合は距離の逆数を利用。
重みづけや補間参照する画素によって性能が変わってきます。
フォトショップの「縮小に最適」「拡大に最適」
などはこの辺りのパラメータを変えているのだと思います。
以前紹介した宙玉の新製品が発表されました。
従来のアクリルからガラスになり、シャープに写ります。
そしてなんと言っても、72mmのフィルター径の枠がついたのが大きいです。
同時発売の延長筒と合わせれば、工作なしで宙玉撮影が楽しめます。
以前の記事での写真も実はこれで撮影しています。
ペンタックスであれば、
DA 35mm macro limitedレンズでシステム全体がコンパクトにまとまりオススメです。
35macroはレンズ自体の像性能もペンタックスレンズの中でもトップレベルです。
持っている方ぜひ宙玉撮影してみてください。
色収差も少なくコントラストもしゃっきりしています。
F値によって表現がかなり変わります。
背景がどの程度ボケるかがF値によって変わってきます。
F値の変更は35mmマクロでしか出来ません。
接写リングを用いた方法だと手持ちのレンズが使えますが、絞りが変えられないのです。
この記事の方法を使えば変えられますが、面倒くさい。。。
また、ちょっと困るのが持ち運びや保管用のケース。
F値を大きくして絞り込むと、宙玉に付いたホコリ等が目立ってしまうのです。
そこで見つけたのが、外付けフラッシュのケース。
ぴったり収まります。
宙玉側を下、延長チューブ側を上にすると取り出しやすいです。
シャープネスをむやみに強くかけると、線が太くなり
違和感のある画像になります。
また、ノイズ成分も強調されてノイジーな画像になります。
ペンタックスの一眼レフにはシャープネスの種類が
3種類ありますが、気がついていますか。
カスタムイメージの詳細設定の一番下に有ります。
ここをプラスにするほどシャープネスが強くかかります。
下の写真でデフォルトの設定とシャープネス+4で比較してみましょう。
右がシャープネス+4です。
ローカルコントラストが強調されて
しゃっきりとしました。
しかし、線も太くなっています。
ここで、後ろダイアルを回すとファインシャープネスの処理になります。
ぜひ使ってください。
ファインシャープネスも-4から+4まで強度を振れます。
ファインシャープネスは線の細さを維持しつつ、
シャッキリとした解像感になります。
個人的にはこのシャープネス設定が一番好きです。
K-5やK-3などの上級機だと、更にエクストラシャープネスがあります。
デフォルト設定、シャープネス+4、
ファインシャープネス+4、エクストラシャープネス+4を
比較してみましょう。
左上がデフォルト、
左下がシャープネス
右上がファインシャープネス
右下がエクストラシャープネスです。
ファインシャープネスだとデフォルトに比べて
緑のロープの線が細くなっているのがわかります。
エクストラシャープネスになると、岩の質感まで出てきます。
ローパスレスのK-3解像度、ここに極めり、という感じです。
しかし、前述のとおり私のオススメはファインシャープネスです。
タイル張りの建物の壁に偽解像(ラーメンの器に書いてあるような模様)
が生じています。
エクストラシャープネスは、
他のシャープネス処理と根本的にアルゴリズムが違う感じです。
エクストラシャープネスは使い所を選ぶので
特に必要なシーン以外はファインシャープネスが良いと思っています。
シャープネス処理は写真の画像処理の中で
ノイズ処理のように重要な処理です。
シャープにする、と言えばなんとなく
どんな画像になるかイメージできると思います。
よくシャープネス処理で
「線が太くなった」とか言われますが
線が太いとはどういう意味か簡単に説明します。
明るい部分と暗い部分のエッジになっています。
シャープネスをかける前
横軸を画素、縦軸を明るさ(輝度値)にすると
下の様なグラフになります。
シャープネスをかけると境界がはっきりしてきます。
もっと強くシャープネスをかけたとき
下の図のようになるのが理想的です。
しかし現実はそう簡単に行きません。
強力にシャープネスをかけると下のようになります。
エッジ境界に白い淵や黒い淵が生じます。
これをオーバーシュート、アンダーシュートとか言ったりします。
白淵や黒淵が木の枝や、電線などにつくと
デジタルっぽい不自然な強調になってしまいます。
結果として、シャープネスを強めても繊細さに欠ける
線が太い画になってしまいます。
今回は写真とは全然関係ないことです。
なんとなく気になったことを書き留めていきます。
中学で素数という概念を習います。
1とその数値自身以外の数で割れない数のことです。
2 3 5 7 11 13 …
また、中学では素因数分解と因数分解も習います。
ある数値の素となる数に分解することです。
例えば、24は
2×2×2×3 = 24
10170は
2×3×3×5×7 = 10170です。
中学生ぐらいになると、
こんなの習っても大人になったら使わないとか
生活の役に立たない、
とか言い始めると思います。
しかし、日常生活の中でそれを基本とした考え方が
よく使われていることを知ってほしい。
素数は暗号化の基本です。
下の数は、ある数値を暗号化したものです。
ある数値は素因数分解すれば解けます。
ある数値を求めてください。
29390147
素因数分解ができないと思います。
ものすごい時間をかければ解けるかもしれない。
暗号化解除キーは
4507です。
答えは
6521
です。
4507×6521 = 29390147
大きな素数同士の掛け算は、解くのが非常に大変です。
個人情報などを守る暗号化は時間をかければ解けます。
しかし、最新スーパーコンピュータで100年かかるならば
それは解けないと同等です。
少しだけ紅葉を撮影してきました。
写真を撮るときは目の付け所が大事です。
私が意識した部分を少しだけ紹介します。
・紅葉している葉としていない葉のコントラスト
緑の葉っぱと、紅葉している赤の葉っぱの
コントラストが綺麗だと思ったので
その部分を望遠レンズで切り取りました。
背景が赤い葉っぱで覆われるように意識しています。
プラス補正をすることで、明るい雰囲気にしています。
・紅葉のグラデーションを撮る
ちょうどグリーンから色が変わってるポイントを見つけて
その部分をやはり望遠レンズで切り取りました。
やはりプラス補正で明るい雰囲気にしています。
・ほぼ落葉してしまっているイチョウ
+2.7Evに補正しています。
こうすることで背景が白く飛び、
残った少ないイチョウの色が目立ちます。
普通に撮ると下のようになってしまいます。
黄色の葉っぱが目立ちません。
・ライトアップされた紅葉
このシーンで露出補正を行わないと
背景の余計な部分が主張してしまいます。
そのため、マイナス補正で背景を暗くしています。
また、夕暮れはホワイトバランスがオートだと失敗しやすいので
曇天にしてちょっとアンバー系の色にしています。
・落ちている葉っぱも撮ってみる
木だけが主役ではありません、足元にも被写体が有ります。
マクロレンズで大きく写しました。
DA★300mmを買いました。
これでHD DAx1.4リアコンと
アストロトレーサーことO-GPS1が揃ったことになります。
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これだけ揃ってて何撮るの?
星でしょ!
幸いに、天気は晴天、月もなく絶好の撮影日和。
とはいえ、風邪気味で寒い中にいるのは辛い。
一応東京23区内なので簡単な被写体、M42(オリオン大星雲)が限度。
頑張ればアンドロメダも行けるでしょうが。
PENTAX K-3
DA★300mm
HDDA1.4リアコン
F5.6 ISO800 30秒露光
使った三脚などの固定機材普段使っているのものの流用です。
三脚:GITZO GT2531LVL
雲台:スリック SBH-330
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しかし、このシステムではレンズの重さによるたわみが発生してしまいます。
たわみによって微妙に像が流れてしまっています。
これが原因で歩留まりが非常に悪くなってしまいます。
なんか解決するカメラ用品はないのか…。
恐らくビデオ雲台(バランス型)があるとうまくいきそうです。
しかし高い。
安く済ますにはプレートを使って重心のバランスを上手くとることだろうか。
天体撮影は奥が深い。
デジタルカメラでISO感度を上げると
ノイズが増えます。
ノイズの種類には大きく分けて輝度ノイズとカラーノイズがあります。
今回は輝度ノイズについてです。
輝度ノイズで画像がざらざらしています。
この輝度ノイズは周波数によって種類を分けることができます。
下の画像は擬似的にノイズを作り出したものです。
この画像には4種類のノイズが乗っています。
高周波なノイズから低周波なノイズまで。
高周波なノイズはさらさらした感じのノイズです。
低周波なノイズはぼこぼこした感じのノイズです。
言葉で説明してもよくわからないと思うので、
高周波な方のノイズだけの画像を下に示します。
低周波な方のノイズの画像を下に示します。
ノイズ処理とはノイズをつぶす処理の事です。
高周波ノイズをつぶしたり低周波ノイズをつぶしたり
いろいろな方法があります。
下の画像は、意図的に様々な周波数のノイズを付加した画像です。
この画像の低周波成分を取り除く(ノイズリダクション)すると
下のようになります。
この画像の高周波成分を取り除く(ノイズリダクション)すると
下のようになります。
高周波成分のノイズを取り除くと、
本来存在した細かな模様などのディティールも
損失してしまうことが分かります。
写真で言う「質感」が無くなります。
低周波成分のノイズを取り除くと、
ざらざらしたノイズ感は残ってノイジーなままですが、
ディティールも残ります。
どちらが好ましいかは、人によって意見がわかれると思います。
スマホの写真や、家電系のデジカメは下の方が多いです。
カメラメーカーは上のほうが多い感じです。
ノイズ処理のうまい下手は、この辺りのチューニングを
どのようにするかが試されるともいえます。
振幅ごとの処理についてはこちら。
逆光でかっこよく撮るにも少し書きましたが
逆光シーンでは比較的簡単に、ドラマチックな写真が撮れます。
しかし、逆光シーンでは明暗差が大きく生じているので
オートで撮っても納得できる写真が撮れない場合もあります。
撮影前にどのような仕上がりにしたいのか、
自分の中でイメージをすることが大切です。
など。
まぐれで良い写真が撮れることもありますが、
頭の中で仕上がりをイメージして、それに近づけるのが
上達の近道です。
逆光ではアンダーにするか、オーバーにするか
どちらかにイメージを分けると良いです。
露出補正マイナスでアンダーにする。
オートだとこのような写真にならないので、
露出を意図的にプラスやマイナスにするようにしましょう。
一眼レフを買ったからには、玉ボケ写真を撮りたい
という人が多いと思います。
しかし、何も考えずに撮っていても玉ボケはなかなか撮れません。
以前の玉ボケ写真の撮り方で何パターンか紹介しましたが
玉ボケを撮るときにどう光を意識するかを紹介します。
玉ボケを撮る時は逆光になるような方向を向きます。
そして、近くにある被写体をアップで撮ります。
そうすると、木漏れ日のような光が綺麗に玉ボケになります。
逆光や半逆光であれば、こういった条件が多くなります。
逆に考えると、木漏れ日のような状態になっている光を見つけたら
これは玉ボケが作れる、と考えるのも良いです。
近くの被写体がたとえ空き缶でも、背景が玉ボケだと
ちょっといい写真見えたりします。
最後にちょっと工夫した玉ボケ写真です。
朝露に濡れた落ち葉です。
この被写体が前ボケ状態になるようにした撮影と二枚で
多重露光をします。
すると、虹色の玉ボケができることが有ります。
(光の入射角度によっては出来ません)
前回の記事でイルミネーション撮影時に
前ボケをうまく利用すると良い、ということを書きました。
しかし、どうしても前ボケ用のLEDが無かったりする場合もあります。
かのアントワネットもこう言ったそうです
「前ボケがないなら、作ればいいじゃない」
飾り付け用の小さいLEDを買いましょう。
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これをカメラの前にぶら下げて、撮影をすれば
前ボケが自分で作れます。
前ボケなし
前ボケ作った
あまり綺麗にできませんでした。
人がたくさんいる場所で
一人でこれをつけているとかなり目立つので恥ずかしいのです。
イルミネーションの時期になりました。
せっかく一眼があるのであれば
一眼でしか撮れない様な写真を撮ってみましょう。
そのひとつが、前ボケを利用した写真。
前ボケを利用した写真は
望遠レンズで、センサの大きな一眼でしかきれいに撮れません。
個人的には100mm位の望遠レンズが良いと思います。
下の図のように被写体となるオブジェクトを少し遠くから狙います。
その際に近くにあるLEDを被写体に、かぶさらないように入れます。
この際に上手く撮るコツとしては、
・Dレンジオプティマイザ的な機能をオンにする
・レンズの絞りは開放にする(円形絞りなら1-2段絞る)
・手ぶれに気をつける(できれば三脚)
・前ボケのLEDの露出を気をつける
・HDRを使っても良い。
・ソフトフィルターを使っても良い
何よりも、
前ボケをうまく入れられる場所を見つけるのが大事です。
以前にD810の明瞭度とは、の記事で
ローカルコントラストなどの原理を簡単に説明しました。
しかし、いまいちよくわからないかもしれません。
そこで、明瞭度を落とす処理、上げる処理を
実際に簡単なアルゴリズムで実験してみます。
今回はフリーソフトを用いて明瞭度を変える実験をしてみます。
フリーの画像処理ソフト
PictBear SE
Ctrl+A(全選択)
Ctrl+C(コピー)
Ctrl+V(ペースト)
でレイヤーをコピーします。
フィルタ>ぼかし>ぼかし強
をかけます。
…と思いましたが、このソフトはぼかしの処理が下手なので
別のソフトでぼかしました。
じつは画像を大きく綺麗にぼかす処理というのは結構難しいのです。
空間フィルタのぼかしの項目
上記記事にも有りますが、画像サイズを縮小してから、ぼかして、拡大
が基本的です。
しかし、綺麗に縮小拡大するだけでも様々なアルゴリズムが有ります。
しかも処理が重たい。
(Photoshopならば高速に大きくぼかすことが出来ます)
話が逸れましたが、
ぼかした画像を上のレイヤーに表示します。
ぼかした画像というのは、高周波成分が無くなり
部分的にコントラストが落ちているのと同等です。
ただ、これだけだとぼかしただけで、明瞭度を下げたとは到底言えません。
ここで、上のレイヤーの透過度を30%ぐらいにすると
明瞭度が下がった状態の画像になります。
元画像
明瞭度を下げた画像
この方法はごく基本的な方法なので、
恐らくニコンのD810などではもっと高等な処理で
うまいことやってると思います。
以前にインターバル撮影で花火を撮る手法を紹介しました。
インターバル撮影中は基本的に絞りを変更したり、
シャッター速度を変更したりできません。
そのため露出は常に一定です。
花火には明るい花火と暗い花火があるので
露出が一定だと問題が生じます。
明るいスターマインが適正露出になるように設定すると
単発花火が暗くなりすぎます。
逆に単発花火に露出を合わせるとスターマインが白飛びします。
そこで、可変NDフィルタをレンズの前につけるのがお勧め。
可変NDは枠を回すと減光量を調節できるNDフィルタです。
スターマインやラストのフィナーレなどでは明るいので
可変NDで暗くしておくとよいです。
日本製のものが品質が良いですが、高価なので
中華製の安いのも良いと思います。
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ただ、安いものだと反射防止のコーティングが無かったり
あっても品質が低いので、フレアーやゴーストが発生しやすいです。
撮影アイテムに減光フィルター(NDフィルター)があります。
光量を落として、昼間でも長秒撮影ができます。
どれくらいの光量を落とすかによって番号が振ってあります。
2が1段分
4が2段分
8が3段分。
極端に暗くするものも有ります。
ND1000とかです。
1000は10段分暗くなります。
例;
昼間の撮影で
F5.6、ISO 100、1/500が適正露出の時
ND1000を付けると
F5.6、ISO 100、2秒で露光が出来ます。
2秒あると渓流の流れを表したりできます。
また、花などであえて被写体ブレを起こして
動感のある撮影ができます。
ところで、とても暗いフィルターを付けると
暗すぎて構図を決めるのが困難だったり
AFが出来なかったりします。
こういう場合、フィルターを外した状態で構図やピントを決め
その後にフィルタをつけて撮影するという手間が生じます。
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しかし、可変ND(バリアブルND)であれば、
構図を決めるときにはND効果を弱めておけばいいので
フィルターの付け外しの手間が省けます。
可変NDは単に複数のNDフィルターを
一枚で済ませられるというだけではなく
とても利便性の大きなアイテムです。
カメラで露光量を決める要素は3つあります。
絞り(F値)、シャッター速度、ISO感度です。
F値でボケ量をコントロールします。
シャッター速度で被写体の動きぐあいをコントロールします。
ISO感度でノイズ量をコントロールします。
では、ボケ量も被写体の動きも変えずに
露光量を変えるにはどうしたらいいでしょうか。
夜など暗い時ならば感度を変えることで対応ができます。
しかし、昼間だと最低感度ISO100などで当てついて
それ以上感度ではコントロールできません。
露出を決める3つの要素のほかに
NDフィルタをつけることで露出をコントロールすることができます。
NDフィルタを使うことによって下の様な写真が撮れます。
水の流れを表すために
長秒露光をしています。
シャッター速度を長くすると、
センサに入ってくる光の量が多くなるので
その分、絞って光量を落とさなくてはなりません。
しかし、絞りすぎると回折の影響が出たり、
明るい場所だと思ったほどシャッター速度を長くできなかったりします。
その際にNDフィルタを利用します。
![]() 【メール便可:2個まで】【58mm】ケンコー(Kenko) PRO1 Digitalシリーズ PRO1D プロND8(W) フィ... |
思いっきりシャッター速度を長くしたい場合は
ND400とか、かなり暗いNDフィルタを買ってしまってもいいでしょう。
また、昼間に明るいレンズで背景をぼかそうとすると、
シャッター速度が1/4000秒など、カメラの限界に当てつきます。
そうなると露出オーバーになってしまうので
NDフィルタが必要になります。
コンパクトデジタルカメラでは
F値と言いながら、実際は絞りではなく
NDフィルタで光量を落として露出を制御しているものもあります。
主に安いデジカメ。
これは、コンデジのセンサーサイズで画素数が1600万画素もあるため
実絞りを入れると回折限界を超えて、写りがぼやけてしまうためです。
NDフィルタを絞り替わりにしているコンデジでは
F値を変えても、当然背景のボケ方など被写界深度は変わりません。
風景写真撮影においてフレアー、ゴーストは大敵です。
それを少しでも軽減するためにメーカはレンズコーティングを
いいものを開発しようと頑張っています。
フレアやゴーストを減らす方法として
レンズフードを付けるのが一般的です。
しかし、条件によってはレンズフードをつけても
フレアーが発生するという場合もあります。
この図では、フードの下側に光が反射して
ゴーストフレアーが発生する例です。
その他に、ハーフNDなど特殊なフィルターを付けることで
フードがそもそも装着出来なくなる場合なども有ります。
その際に有効なフレアやゴーストを抑える方法がハレ切りです。
上の図では黒い紙でカメラに直接光が当たらないようにして
フレアを軽減しています。
ハレーション≒フレアー
と思ってください。
上記の2つは比較作例用に撮ったものではなくて、
撮影してみたらフレアーがひどかったので
ハレ切りをしただけです。
ハレ切りは黒い紙でなくとも、手のひらでも十分です。
専用のアイテムも有ります。
![]() 夕方6時まで当日発送[スリック]セルフサンシェード |
ハレ切りをしたときに、手のひらなど写り込まないように
気をつけましょう。
ハロウィンが終わったと思ったら、街はすぐに
クリスマス仕様です。
クリスマスと言えばイルミネーション。
イルミネーション撮影でおすすめの
レンズにつけるフィルターを紹介します。
ちなみに、保護フィルターは外してください!!
イルミネーションのような点光源がたくさんあるシーンでは
百害あって一利なしです!
・クロスフィルター
![]() 【楽天マラソン期間中ポイント10倍】輝きを演出する光の十文字効果用フィルター【即配】 KENKO ... |
点光源に光芒をだします。
4本光芒を出すフィルターが、クロスフィルター
6本がスノークロス、
8本がサニークロス
などと呼ばれています。
クロスフィルターは中華製の安いものは買わないほうがいいです。
安いやつだと、光芒の出る向きを変えられないものが有ります。
回転枠が付いているものを買うべきです。
また、中華製のだと反射防止コーティングが無く、
イルミネーションのような被写体では
盛大にゴーストが発生します。
・ソフトフィルター
![]() 【RCP】【レンズフィルター】【ソフト効果強】【メール便対応可】Kenkotokina[ケンコートキナー... |
イルミネーションの点光源がぎらつかずに
ふんわりした感じになります。
ソフトの強さで何種類か有りますが、
私はKenkoのソフトンBというものを使っています。
・ハートフィルター
これは手作りのフィルターです。
詳しくはこちら。
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