・色相の回転
以前に安いカメラでは、ハイライトの飛び際の色が不自然になる
というような内容の記事を書きました。
この不自然になるというのは、色相が回転してしまう現象です。
色相とは、色の種類の様なものです。
色相を表した図です。
例えば、この図において中心から放射方向に色が変化した場合は
彩度が変わるだけで色相(色の種類)が変わるわけではありません。
しかし、色相が回転すると
彩度は変わりませんが色が変わってしまいます。
下の図では、中心から見て丸の位置は変化していませんが
色相が回転しているので別の色になっています。
色相の図では実際に図自体が回転するので
イメージがしやすいと思います。
一般被写体でも色相を回転させると
色味が全く変わってきます。
元の写真
画像処理ソフトを使えば色相の回転は簡単にできます。
しかし、自分でプログラムを組む場合、
RGBをどのように変換すればいいのか。
高校三年の数学で回転行列について習います。
cosθ -sinθ
sinθ cosθ
これを使います。
色はRGBの三次元です。
但し、色相を回すには色を輝度と色差情報で考える必要あり。
YUVで考えましょう。
三次元の回転行列のため、行列式は以下になります。
Y(輝度信号)は回転しません。
1 0 0
0 cosθ -sinθ
0 sinθ cosθ
RGBとYUVの変換行列との掛け算を考慮し、
回転角を入力するとRGBの変換マトリックスを
出力するエクセルシートを作成しました。
カラーマトリックスについてはこちら。
黄色のセルに角度を入力すると
青色のセルにマトリクスが出力されます。
プログラムで色相の回転を理解したい方は
計算式など参考にしてみてください。
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