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2015年5月 8日 (金)

・白飛びは何故救えないの?

写真をやっていると発生する失敗写真、
それが露出設定ミスです。
白飛びしたり、黒つぶれしたり

白飛びは救えないけど、
黒つぶれは救えるので、なるべくアンダーで撮りましょう
とよく言われます。
何故白飛びは救えなくて黒つぶれは救えるのか。

簡単に概念を説明します。
デジカメのセンサの1画素をビーカーにたとえます。
水が光の量。
255mlまで測れるビーカーです。

Sirotobi_6

このビーカーにどれだけ水が入っているかで
画像の明るさが決まります。
ビーカーが空ならば黒つぶれ状態、
満杯ならば白飛び状態。
しかし、白飛び状態は、2パターンあります。

Sirotobi_1_2
・ちょうど目いっぱい入っている状態、
・水があふれ出てしまっている状態。

どちらも同じ白飛び状態として認識されます。
どれだけ水があふれたのかが分からないので、
白飛びした場所は後から画像処理で救うことができません。

では黒つぶれはどうなのか。
ビーカーが空ならばそれも救えないのでは?
実際には、ビーカーが空になる事はありません。
センサ上には光を当てなくても暗電流と呼ばれる
電流が流れています。
ビーカーで言うと、
蛇口を締め切ったのに水がぽたぽた垂れている状態です。
Sirotobi_2

また、ビーカーの水は振動で波打っていると
イメージしてください。
この波打っているのはセンサに潜在するノイズです。

Sirotobi_3

この光を当てていなくても存在する微小な水と振動、
これは「黒レベル」などとも呼ばれます。
センサ特有の黒レベルが分かれば、それを減算することで
完全な黒を得られます(ビーカーを空にできる)
この減算をOB減算とか呼んだりします。

一見まっ黒に黒つぶれしているように見えても、
微小に電流が流れているため、これを増幅(増感)すれば
暗い部分が見えてきます。
Sirotobi_4
ノイズも同時に増感されるので、
ノイジーにはなります。
ノイジーになるとはいえ、白飛びよりは情報が出来るだけましです。

ただし、どんな場合も救えるかというとそうではありません。
信号レベルがノイズレベルよりも小さいと
ノイズに埋もれてしまいます。
Sirotobi_5
こうなるとノイズなのか信号なのか分からなくなってしまいます。
黒つぶれがどこまで救えるかは、
センサの素性によるところが大きいいです。

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