・超高画素機の性能をしっかり出す撮影
最近のデジカメは高画素化していますが、
更にブレやピントにシビアなカメラが登場しています。
・シグマのフォビオンセンサ
・オリンパスのハイレゾショット。
これは8回撮影して、合成する超解像です。
・ペンタックスのリアルレゾリューションシステム
4回撮影することで、フォビオンと同じような効果を得ます。
マルチショットを行うカメラでは、
複数回撮影しますが、各撮影で
微小にセンサを動かしています。
オリンパスのOM-D E-M5 MarkIIは
半画素動かします。
![]() 【Joshinは平成20/22/24年度製品安全対策優良企業 連続受賞・Pマーク取得企業】E-M5 MK2 1250K(... |
このカメラの画素ピッチは約3.8μmなので
その半分は1.9μmです。
つまり露光中に1.9μmブレたら失敗です。
約1/500ミリメートルです。
どれだけシビアかなんとなくわかると思います。
以下は
ペンタックスK-3IIのリアレゾを使って撮影しました。
レンズはペンタックス純正のなかで特に解像力が高い
DA35mmF2.8 macro Limitedです。
まず絞りをふってみます。
(等倍拡大)
F2.8
F5.6
F22
開放は収差の影響で、若干像性能が下がっています。
F5.6-F8まで絞ると像が安定し、解像性能が一番発揮されます。
F22まで行ってしまうと回折の影響で像性能が著しく劣化。
遠景など、ボケを必要としない場面では
F8程度にするのが良いです。
次にピント
位相差AFで合わせたとき
MFで合わせたとき
上記のAFではレンズとボディでピント微調整を行っていません。
高画素機で厳密にピントをあわせるためには
なるべくライブビュー拡大でMFが良いです。
最後に、ブレについて
高画素機の一番の敵はブレ。
画素ピッチが狭くなるほど、ブレに敏感です。
下の写真はリアレゾを使って撮影しています。
この写真、露光中にブレが発生しています。
建物の水平線のエッジがギザギザしています。
三脚を用いても1ピクセルほどのブレが発生したためです。
しっかりとした三脚を用いて、
ミラーアップ等でカメラ内の振動も徹底的に抑える必要があります。
経験的に、
焦点距離が50mmを超えてくると
ミラーアップ後、10秒ぐらいしないと微ブレが抑えられないです。
2秒タイマーではダメ。
画像合成ではない、超高画素機のキヤノン5DsRなどでは
奇妙なぎざぎざは生じませんが、
なんかボンヤリしているなぁ、といった画像になります。
昔の記事で、ブレを抑える方法を書きましたが
それを行うのは当然。
以下はマルチショットで超解像を行う場合の注意点。
オリンパスのハイレゾショットや
ペンタックスのリアルレゾリューションシステム等。
被写体ぶれについて
カメラをぶらさないのはもちろんのことですが、
被写体ぶれも無い状態で撮影する必要があります。
上の写真は風によって花が動いてしまいました。
意外なところに被写体ぶれがいたりします。
遠景では大丈夫だと思いがちですが、以下は気をつける必要あり。
・風によって木が揺れる
・遠くの車が動いている
・暑い昼間だとかげろうによって、建物が動く
・夜景で、マンションの部屋の電気が撮影中に変化する
・夕方などでは撮影中に空の明るさが変化する
特に最後は意外な落とし穴です。
トワイライトタイムなどで、露光時間が長くなると、
4枚撮影する間にかなり空の明るさが変わります。
30秒露光だと4枚で2分かかります。
これらの注意する点を考えると、
とても面倒くさいと思いますが
うまく撮影出来た時の偽色の無い解像感は
見ていて気持ちが良いものです。
レンズが違うかのようです。
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