・ガウスタイプは歪曲収差が少ない
ツァイスのOtusシリーズで新しいレンズが発表されました。
http://www.zeiss.com/camera-lenses/en_de/camera_lenses/otus/otus1428.html
構成図を見るとディスタゴンであることが分かります。
ディスタゴンとはツァイスのレトロフォーカスタイプの
レンズ群の名称です。
レンズ前群が負の光学系になっていることが分かります。
レトロフォーカス設計はミラーが邪魔になる一眼レフで
広角を実現する為の優位な設計ですが、
歪曲収差が大きいという問題があります。
同じツァイスのミラーレス用レンズの
Touit32mmはガウスタイプです。
ツァイスではプラナーと呼ばれています。
構成図は以下。
(参照:Touitのホームページ)
ガウスタイプのため、対称性があります。
また、それにより収差を打ち消し合うので、
歪曲収差が非常に小さくなります。
建物などを撮影する際に、きっちりと直線で描写されます。
同じツァイスのミラーレス用広角レンズ
Loxia 21mmのレンズ構成図を見ると下の図のようになっています。
(参照:ツァイスのホームぺ―ジ)
こちらもレトロフォーカスタイプなのですが、
構成図を見るとOtusにくらべて対称性があります。
比較的ガウスタイプに近い構成です。
そのため、歪曲収差が少なく、
建物などを撮影する際に、きっちりと直線で描写されます。
データシートを確認すると、
Loxiaのほうがディストーション大でした。
お詫び申し上げます。
ガウスタイプのTouitに例を変更しました。
« ・滝撮影は白飛びに注意 | トップページ | ・MF専用レンズの方が性能が良い? »
「写真講座」カテゴリの記事
- ・彗星を撮った時の設定(2024.10.05)
- ・面内ブレ(ブラー)を防ぐ(2024.09.12)
- ・星をより輝くように見える現像方法 (疑似ソフトフィルター)(2024.09.01)
- ・アトムレンズの黄変を直す2(2024.08.12)
- ・laowa 10mmF2.8 ZERO-Dを確認(2024.07.31)
リンク先のデータシートを見るとLoxiaの方が歪曲収差は大きいようですが?
カメラ補正オンだと歪曲収差は殆ど無いですけど。
投稿: | 2015年10月17日 (土) 00時50分
確かにそのとおりでした。
ご指摘ありがとうございます。
補正ONのものを見間違えておりました…。
ガウスタイプは光学的にディストーションゼロなのですが、
Loxiaもディスタゴンなので良い例ではありませんでした。
修正いたします
投稿: 管理人 | 2015年10月17日 (土) 21時19分