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前回は実写ベースで低感度での比較を行いました。
今回はグラデーションチャートを高感度で撮影してみました。
高感度になると、センサの持つノイズも増幅されるので
センサの素性が非常によく現れます。
すべてISO1600で同じ露光量になるように撮影しています。
まずはiPhone6
コンデジ MX-1
一眼レフ K-5
前回の記事同様、白飛び部分はそれほど差がありません。
しかし、暗い方は
センササイズが小さいほど、ノイズに埋もれてしまっています。
高感度ではセンサが大きい(素性が良い)ほど
階調が残っていることがよく分かります。
微妙に縦線が出ているのは、実際の被写体に線が入っているためです。
撮像素子の大きさとダイナミックレンジに
どの程度相関があるのか確認してみました。
3種類のカメラを使っています。
iPhone6 1/2.3inch? 画素ピッチ1.5μm ソニー製
MX-1 1/1.7inch 画素ピッチ1.9μm ソニー製
これらの画像は撮影時に露出を全て揃えています。
iPhone6 F2.2 SS1/2 ISO 50
MX-1 F4.0 SS0.8 ISO100
K-5 F4.0 SS0.8 ISO100
ハイライト側を確認してみます。
iPhone6
MX-1
K-5
iPhoneが明らかに白飛びしています。
センササイズが少し大きいMX-1と差が歴然。
MX-1とK-5では大きな差がありません。
画素ピッチ的にもiPhoneとそこまで差はないのですが
スマホとデジカメの絵作りの差によるものなのか。
次にシャドー側を確認してみます。
2EV分、画像処理で暗部を持ち上げてわかりやすくしています。
iPhone6
MX-1
K-5
K-5が圧倒的にディティールが残っています。
ここは流石にセンササイズと画素ピッチの余裕さが
感じられる部分です。
画素数が多い、画素ピッチが広いほうが
画像処理をした時に破綻が少ないといえます。
白飛び度合いは、センササイズよりも絵作りが支配的。
シャドーの潰れ具合はセンササイズ(画素ピッチ)が支配的
と言った感じです。
画像処理が入っていないRAWデータで比較すれば
白飛びの方は本当に画像処理なのかわかります。
iPhoneは残念ながらRAWが取れないので
MX-1とK-5で同じRAW現像をして比較。
MX-1
K-5
MX-1のほうが若干白飛び領域が広いですが
ほぼ同じといえます。
一言にガラスと言っても、いろいろな種類があります。
最近スマホとかで有名な割れにくいゴリラガラスとか
時計の風防に使われることが多いサファイアガラスとか
スワロフスキー社のクリスタルガラスとか。
カメラや望遠鏡など光学機器では
いわゆる光学ガラスと言われるガラスが用いられています。
光学ガラスには高い均一性などが求められます。
そして、種類もものすごくたくさんあります。
非常によく用いられる光学ガラスは
BK7と呼ばれるガラスです。
価格も安く、可視光の透過もよく、
良品質の製造も比較的簡単です。
レンズ用のガラスは
ホウケイ酸が混じったクラウンガラスと
鉛が混じった特性のフリントガラスの
二種類を組み合わせて収差を低減させることが多いです。
BK7はB:硼砂 とK:クラウンを混ぜたガラスです。
最近は環境の観点から、
鉛を混ぜることは少なく、
他の材料で同等の品質のガラスを作り出しています。
ガラスは個体でも液体でもない、流体です。
以前にコーティングの種類について書きました。
ARコートはほとんどすべての光学ガラスに
用いられているコーティングです。
「Anti Reflection」の事で
反射防止コートです。
不必要な反射によって、カメラではゴーストなどが発生するので
レンズのコーティングには各社最新の技術で
ARコートを施しています。
何も処理が行われていない一般的なガラスはだいたい4%反射します。
5枚ガラス板を重ねると、最初の光の約66%しか透過しません。
カメラのレンズは何枚もガラスを重ねているので
コーティングがいかに大事かが分かります。
中央部分にARコートがされたガラス板を10枚重ねたものです。
コーティングされていない周辺は反射してしまって
向こう側がほとんど見えない。
このコーティングを複数層にすることで
どの色の波長も反射が少なくなり、透過性が上がります。
ペンタックスのsmcコートは「スーパーマルチコート」の略です。
ペンタックスのABコートやニコンのナノクリスタルコートは
レンズ表面にくさび状の構造を形成して空気とガラスの屈折率の差を
滑らかにするという特殊なコートで反射防止をしています。
ペンタックスのHDコート
参考:ペンタックスの技術ページ
反射率が可視光領域で0.1%以下に抑えられています。
このコーティング技術は各メーカ、最重要課題として
日々研究開発を行っています。
スカイツリー近辺で
スカイツリーがいい感じに撮影できる場所をまとめておきます。
1:十間橋
恐らく非常に有名であろう撮影場所。
風が無い日は川に綺麗に写り込みます。
映り込みまですべて写すには
35mm版換算15mm以下の超広角レンズが必要です。
2:押上駅駐輪場屋上
駅の目の前でありながら意外と穴場。
休日でも人がほとんど来ないので
じっくり撮影ができます。
3:河津さくら
スカイツリーの真下に河津桜が植わっています。
バレンタインの時期に満開になることが多いです。
駅前なので人も多いので、なるべく平日がゆっくり撮れるでしょう。
4:業平公園
スカイツリーの南の方に位置した公園です。
星の日周運動と合わせて撮影ができます。
5:法恩寺参道
スカイツリーの真南、かつ距離が良いので
北極星の位置とスカイツリーのてっぺんがほぼ一致します。
晴れた時には良いでしょう。
6:桜橋
隅田川にかかる歩行者専用の橋。
ライトアップが美しいです。
7:隅田公園
対岸にスカイツリーを眺めることができます。
屋形船も多く、華やかな感じです。
8:吾妻橋付近
浅草で降りて目の前。
浅草観光ついでになるかと思います。
スカイツリー駅から徒歩で20分位?
以前にスカイツリーと星を撮りに行って
撮影場所失敗したことのリベンジをしてきました。
しかし、夕方まで雲一つない晴天だったのに、
押上に行くと、雲が…
せっかく特別ライティングだったというのに。
再リベンジしないと。
カメラのレンズは一般的に
開放より数段絞った方が画質が上がるといわれています。
絞った時の方が入射光束が絞られて
収差の大きなレンズ周辺部を通らなくなるためです。
特に球面収差と軸上色収差は顕著です。
下の2つの画像はF3.5で撮影したものと、F16で撮影したものです。
しかし、絞っても効果がない収差もあります。
倍率色収差は絞っても変化しません。
F3.5
F16
また、上記の写真ではわかりづらいですが、
像面湾曲と歪曲収差も絞ることで改善はしません。
非点収差も改善しません。
ただし、コマ収差は改善するため
非点収差と区別がつかないような状態の時には
改善したかのように見える場合があります。
コマ収差F3.5
コマ収差F16
周辺光量落ちは二つの原因があります。
口径食とコサイン4乗則。
口径食起因の周辺光量落ちは絞ると改善しますが、
コサイン4乗則は絞っても改善しません。
ペンタックスの一眼レフの上位機種には
構図微調整機能と呼ばれるものが入っています。
コレはライブビュー時に、センサーを動かして
「カメラを動かさずに」、構図を変えることができる機能です。
例えば、三脚を用いてビシっと構図を決めた後に
微妙に余計な被写体が画面の端に写り込んでいる場合などに
構図微調整で三脚を動かすこと無く、構図を少し変えられます。
田中希美男氏のセミナーでの動画がわかりやすいです。
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=tNyxiXQ-nDs
しかし、真の効果を発揮するのは
三脚が使用できないような場所での仕様だと思っています。
例えば、六本木ヒルズの屋上は三脚が持ち込み禁止です。
そのため、低感度で撮影しようとすると手すりに置くしかありません。
そうすると必然的に構図に制限が出てしまいます。
水平が出ていない…。
こういうシーンで、構図微調整でセンサを回転させると
水平が出せます!
更に、センサを上下に動かすことができるので
空と地上の割合も変えることができます。
普段使わない機能ですが、
たとえ三脚が使えても狭い場所などで自由に動かせない場合などで
かなり有効になる機能です。
だいぶ昔からペンタックス機には入っていますが、
最近この機能の有用性に気づきました。
恵比寿ガーデンプレイスのイルミネーションを撮ってきました。
どうしても白飛びの飛び際の色飽和が発生してしまいます。
上の写真だと黄色く色飽和しています。
コレが現状のiPhoneの画像処理の限界か…。
色相が一色だけになってしまう。
撮影と編集に用いたソフトは無料のアプリです。
撮影に「ヤメラ」というアプリを使用しました。
このアプリでは露出(シャッター速度やISO感度)を自由に変更可能です。
感度が高くなるととてもノイズが多いので、
ほとんどISO32で撮影しています。
その分、シャッター速度が長くなるので、
手ブレしないように、手すりなどに置いて撮影。
また、普通に撮るとどうしても白飛びしやすいので、
なるべくアンダーに撮影。
それを「PicsPlay」というアプリで
暗部を持ち上げています。
目で見て綺麗なものを、写真でも綺麗に撮るのは
実はとても難しいことです。
でもそれが写真の楽しいところでもあります。
冬になると嫌なアイツがやってきます。
そう、静電気。
ドアの取手とかつかむときにビビります。
静電気はSDカードの大敵です。
静電気の溜まった体でSDカードに触ると
中のデータが消えてしまうことがあります。
写真データが消えると非常にショックなので、
こまめにバックアップをする必要があります。
パソコンがメインかとおもますが、
最近はPCを持っていないというユーザもいるそうです。
そういう方には「おもいでばこ」がおすすめ。
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また、SDカードの受け渡しをする際も、
直接手渡しするのではなく、
一度テーブルに置くなどしてから受け取るほうが良いです。
こうすることで、少しでも静電気によるリスクを減らせます。
万が一、データが消えてしまった場合、
そのカードはひとまず使用禁止としてください。
実際にデータが書き込まれている領域は生き残っている可能性があるので
復旧ソフトで復活できる場合があります。
そのカードをそのまま使用して、
データが書き込まれている領域に新しい写真データを上書きしてしまった場合、
復活は不可能になります。
カメラのレンズにはフレアカッターと呼ばれるものが
入っている事があります。
フレアカッターはレンズの鏡筒内やカメラ内での
内面反射を抑えて
フレアやゴーストを抑える役割を果たします。
フレアカッターがないとき
この例では撮像素子面で反射した光が
レンズ後玉で再度反射してセンサに入り込んでいます。
フレアカッターがあるとき
フレアカッターがあると反射光が入り込まなくなります。
フレアカッターがあると余計な内面反射を抑えて
像をくっきりさせることができます。
しかし、フレアカッターによって光線がケラレて
イメージサークルが小さくなる場合もあります。
ソニーα7用のマウントアダプターによっては
フレアカッターでケラレてフルサイズのレンズが
使えない場合もあるので注意。
ペンタックスのDA★300mmも
レンズ内部にフレアカッターがあるのが
覗くと分かります。
あけましておめでとうございます。
年末は引っ越しやらなにやらで忙しい状態でした。
お正月らしいことは何もやっていません。
冬は夜に晴天のことが多いため、
北極星周りの日周運動とスカイツリーを
絡めての撮影に挑戦してみました。
スカイツリーのてっぺんと日周運動の中心を合わせるように
場所を探してみました。
北極星は仰角35°の位置、スカイツリーの高さは634mなので
三角関数で撮影位置を求めることができます。
高さが合っていません。
北極星のほうが高い。
実はスカイツリーの高さは634mないんじゃないの?
と思ったりしましたが、
三角関数の計算ミスってました。
エクセルやGoogle先生で計算する際は
角度はラジアン単位で扱わなければいけません。
そのまま35°を入れてしまっていたので間違ったのです。
正しい位置がわかったので近々リベンジ予定です。
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