・人間の視覚のダイナミックレンジ
ダイナミックレンジとは
カメラのダイナミックレンジは人間の眼に比べて狭く、
一枚の撮影では白飛びがしやすい問題があります。
カメラHDR撮影は露出を変えた複数の画像を合成して
ダイナミックレンジを広げる技術です。
ところで、普段人が物を見ている時に
白飛びなど意識しないと思います。
人間の眼のダイナミックレンジはどの程度なのか。
人間の眼は真っ暗な所にいるとだんだん見えるようになってきます。
これを暗順応といいます。
完全に暗順応するには30分ほどの時間がかかる。
一方、明順応は比較的早い。
この暗順応した状態から、明順応した状態までのレンジは
非常に広いものです。
200dBを超えます。
ただし、これは順応した状態も含めているので、
あるシーンでのダイナミックレンジは120dBくらいです。
120dB = 1: 1000000
EV換算すると大体、20EV。
一方デジカメは。
ペンタックスK-1と同じセンサであるであろう
D810のダイナミックレンジが14.8EV
![]() ペンタックス K-1 ボディキット 《4月下旬発売予定》 |
更に、撮影した画像をモニタに写すと
コントラスト比は1:100程度になってしまう。
HDRディスプレイでも1:10000。
現状でEVFの最大の限界はここにあると思っています。
光学ファインダーであれば見えていたものが、
EVFだと黒つぶれして見えない、白飛びして見えない。
遅延や、カラーシミュレーションは非常に良くなってきていますが
人間の眼のダイナミックレンジに追い付くのはまだまだ遠い。
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