・ペンタックスのRRSは高感度でどの程度良くなっているか検証
ペンタックスの一眼レフに搭載されている
ユニークな機能の一つに
リアルレゾリューションシステムがあります。
4回、画素を少しずらしながら撮影して
フォビオンのような超高精細な画像を生成します。
また、その結果として、ノイズも減るという
嬉しい効果も発生しています。
どの程度ノイズが減るのか。
4回露光するということは、
例えば30秒露光する夜景撮影などでは、
撮影時間が4倍の120秒もかかってしまいます。
これは結構長い。
それを考えると、ノイズ量(S/N)は二段分は
良くなっていて欲しいと期待してしまいます。
検証してみました。
被写体は、デジカメにとって苦手なものばかりを並べた
自作チャートです。
レンズはペンタックス純正で最高の解像度とも言われる
DA limited 35mmです。
四隅がケラれていますが、関係ないので無視。
各感度ごとの元のサイズの画像はYahoo!Boxに公開しました。
興味のある方はご覧ください。
通常撮影、ISO1600 vs RRS ISO6400
フィギュアの青紫の髪の毛あたりを見ると
カラーノイズはRRSの勝ち。
低周波なカラーノイズが発生していません。
ただし、高周波なさらさらノイズが出ている面では
通常撮影の勝ち。
マクベスの青パッチに発生しているノイズは
通常撮影では低周波なボコボコが目立ちますが
RRSでは目立ちません。
RRSは高周波なノイズになっています。
好みにもよりますが、
引き分け。
グレー地に文字の被写体では
RRSでは色が滲んでしまって読めなくなっています。
通常撮影の勝ち。
お札の細かいディティールはRRSの方が残っています。
RRSの勝ち。
モフモフした被写体のディティールは
どちらも同程度失われています。
若干通常撮影のほうが質感は残っているかな。
通常撮影の勝ち。
非常に細かいチェッカー模様。
改造については同程度。
ただし、通常撮影のほうが色が残っている。
通常撮影の勝ち。
印刷物にはこの感度でも
通常撮影ではモアレが発生しています。
ここはRRSの勝ち。
こうしてみると、
被写体によってはどちらかが有利だったりして
一概にどちらが勝ちとは言えない感じです。
実際のシーンで、グレーの雲にカラーノイズが出るのが嫌だ
とかで決めるのが良さそうです。
というか、実際のシーンで高感度RRSって
あんまり使わないような。
夜景など長秒になってしまい、
被写体が動いてしまうシーンなどかな。
感度を2段くらい上げてシャッター速度を稼いでも
ディティール的にはRRSが有利ですよ、
という考え方のほうがいいかも。
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