・明るさを表す単位について
写真は光を写しとることですが、
明るさを表す単位にはいくつかあります。
ルクス、カンデラ、ルーメン、そしてLV。
以下の説明はすべて、写真という観点から記載しているので、
正確な定義とかとは乖離がある可能性があります。
カンデラが一番基本になる単位です。
国際単位系の基本単位の一つで、光度の単位です。
メートルやキログラムと同じランクにいます。
国際単位系なので、キログラム原器のように
基準電球があります。
光学メーカーはそれに紐付いたメーカーの持つ基準を元に
明るさなどを測定したりしています。
ある条件である電圧を加えた電球をある方向から見る、など
厳密に定められています。
これがずれてしまうと、
A社のカメラは何故か暗く写る、などとなってしまいます。
ルーメンはペンライト等のスペックでよく記載されています。
ある光源が発生するすべての光量を表します。
ルーメン自体はあんまり利用しない気がします。
なぜなら、写真は被写体の写った部分の明るさしか考慮しないから。
ルクス
照度のことで、オフィスは約400ルクス、
太陽光下では50000ルクスぐらい、と言った感じに
環境の明るさ的な扱いです。
これがカメラに一番馴染みやすく、
ルクスが半分になった時、感度を1段上げれば
写真としては同じくらいの明るさになります。
当然、光源から離れるほどルクスは低くなり、
2乗のオーダーで暗くなります。
ストロボのガイドナンバーのような感じに。
これらとは別に「輝度」もあります。
一応単位としては[cd/㎡]で表されます。
照度と輝度は混同しがち。
輝度はディスプレイなどの面光源や
光を反射している被写体にのみ定義できます。
点光源には無理。
上記の通り、照度は環境光です。
輝度はある光源や光を反射している被写体の
明るさ自体を表します。
なので、輝度は距離に依存しません。
輝度計ではこの値を測定します。
なので、スポット測光であれば
近くても遠くても同じ明るさになります。
カメラで一番良く使われるであろう
分割測光(評価測光)では、上の図で言うと、
遠くなるとパソコン以外の被写体も考慮されて
全体が明るくなってしまいます。
月を普通に撮影すると真っ白になる原因。
画像を扱うときにも「輝度値」が出てくることがあるが
これは全く異なる基準なので注意。
画像での輝度値は、色空間をRGBからYUVにしたときの
Yの値のことを言います。
LVは環境光を表すので、ルクスにかなり近いものです。
ただし、LVはカメラで写真を撮るときに使用されることが多い
ものなので、
反射率18%グレーのものを適正露出で撮影する、
という前提がつきます。
その前提の下で、
LV0 = 2.5lux
LV1 = 5 lux
LV2 = 10 lux
といった感じに対応つけられます。
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