・RAWだとJPEGよりダイナミックレンジが広い?
写真で一般的に用いられるJPEGは8bitで256段分の諧調で画像を現しています。
一方、RAWは12bitや14bitあります。
そのため、RAWはJPEGに比べて圧倒的にダイナミックレンジが広いと思われがちですが
実はそうではありません。
8bitから14bitだと6bit分、つまり露出にして
6段分も白とびがしにくいかというとそうではなく、
諧調が増えています。
参考記事:諧調とダイナミックレンジは違う意味です
RAWからJPEGにする段階での
各社の絵作りによって狭まるダイナミックレンジ分は
RAW現像時に確保して自分で絵作りができます。
また、リニアリティのあるRAWと
リニアリティが失われたJPEGでは
画像を明るくする、という意味も異なってきます。
コレをわかりやすく図にしたものが以下。
画像を2倍の明るさにする例です。
JPEGで画像を明るくするときは
高さ方向にグラフを2倍に伸ばすイメージです。
上の図ではほとんどが白とびしてしまいます。
jpegでは128より明るい部分は2倍すると
255になり、すべて白飛び状態になります。
元画像
2倍の明るさにした画像
RAWでは2倍にすると、ISO感度を1段上げたのと
同じ意味になります。
デジタルゲインです。
RAWで明るくするには、図では、
横方向にグラフを1/2に縮小するイメージです。
白とび部分はJPEGほど多くなりません。
元のRAW
2倍にしたRAW
RAWでの増感処理は
ダイナミックレンジ拡張に似ています。
ダイナミックレンジ拡張では、白とびをなくすように
1段アンダーに撮影して、デジタルゲインで明るさを調整しています。
結論:
JPEGとRAWでは、
カメラ内画像処理で消える分程度しかダイナミックレンジは変わらない。
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