・NDフィルタとニュートンリング
先日、KenkoのND1000を用いて、
長時間露光を行った結果の画像に
ニュートンリングのようなものが写り込んでいました。
ただし、発生する干渉縞の間隔などが異なっています。
この、ND1000は他の場面でもよく利用していて、
夕焼けなどの自然光ではこのような画像は発生しません。
ここからは、私の予想です。
まず、上記の撮影をした場所では蛍光灯のような光源が
使われていました。
蛍光灯はある波長にピークを持った光源です。
そして、kenkoのPROシリーズのNDフィルタなので
ちゃんと、反射防止コートが施されています。
ただし、反射防止コートと行っても、
すべての光の反射を防止することはできません。
(それができれば、どんなに良いことか)
特定の波長は反射防止しきれません。
上の写真を見ると、
青系の光の反射を呈していることがわかります。
これらのことを踏まえると、
今回撮影した場所の光源の波長、
使用したNDフィルタのコーティングの分光反射率
の相性が悪く、このような干渉縞が発生したのかもしれない。
太陽光のようにあらゆる波長を含む光だと目立たないのかも。
とここまで考察したところで、
光学に詳しい方に意見を聞いたところ、
「フィルター内の内面反射による干渉ではないか?」
との回答をもらえました。
様々な検証をした結果、以下の結論に至る。
これにより、前玉とフィルターでのニュートンリング説が否定された。
(ズームレンズで焦点距離を変えても、前玉の曲率は変化しないので
前玉との間で発生しているなら干渉縞に変化が生じないため)
焦点距離によって変化する理由はフィルターを通過する光線角度
が変化するため。
特定のピント位置(おそらく無限遠)では
焦点距離やフィルターとの距離によらず
干渉縞が見えます。
ただし、絞り込むことで、無限遠が被写界深度内に入った場合は
ピント位置が無限遠でなくても目立つ可能性あり。
上の写真のように、かなりフィルターを離しても干渉縞が見えるので
干渉縞自体が無限遠にある被写体と同じで平行な光束として
カメラに入ってくるのだと思われる。
・特定のピークを持った波長の光で、この干渉縞が発生。
自然光下では発生しません
液晶モニタだと発生しているのがよくわかります。
干渉縞がフィルターで発生するということは、フィルターの平面性が悪いということ。
つまり、画質に多少ならずとも影響を与えている。
レンズ保護フィルターはゴーストの観点でも画質劣化するし。
最近、Kenkoから発売された最高峰プロテクトフィルター
ゼクロスのページでまさにこのことが記載されていました。
フィルターで生じるニュートンリングについても記載されています。
レンズフィルターメーカーが自ら保護フィルターで画質劣化することを認めています。
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