・無限遠とは
写真レンズの用語で、無限遠という言葉があります。
単に無限ということも。
数学的や物理的には無限と言うものを扱うのは厄介な存在です。
例えば、ブラックホールは、
自分の重力で自分自身が押しつぶされていて
無限に縮んでいます。
ブラックホールの密度は無限なのですが、
光ですら脱出できない重力なので、「事象の地平面」と言われる
観測できない領域での出来事なので、現在の物理法則は破綻しません。
そんな「無限」ですが、
写真で言う無限遠とは、単にとても遠いもののことです。
有限距離であっても「無限遠」と言います。
星も太陽も月も無限遠。遠くの山も無限遠。
どこからが無限遠かというと、
大体、レンズの焦点距離によります。
ピントが合って見える範囲(被写界深度)が
すごい遠くも近くも同じなら、無限遠です。
(過焦点距離の記事に詳しく記載しています)
広角レンズになるほど、無限遠は近くになります。
ここで言う広角とはレンズの実焦点距離のこと。
(換算ではない)
スマホとかだとセンサも小さいので
実際の焦点距離はiPhone7だと約4mm。
気温や湿度によって無限遠のピント位置は変わるので
無限遠にピントを合わせる時は大まかな目安にしかならないので注意。
最近のレンズだと∞マークのしたに括弧がついていて
この範囲内で前後しますよ、とアピールしていたりする。
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