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2017年7月 8日 (土)

・Nisiの光害カットフィルタを確認

Nisiより、光害カットフィルターをお借りしました。


Resize162070

パッと見は紫色のガラス板。
これまで世に出ていた光害カットフィルターは干渉タイプのフィルターだけでした。

干渉タイプだと垂直に入ってくる光と、斜めからの光の入射で
特性が変わってしまい、色シェーディングが発生するという問題があります。
そのため、広角レンズには使用できません。
光害カットフィルター
Resize162067

Resize162066

そもそも光害カットフィルターは何をするものかというと、
人工光の波長部分を通さないという特殊なバンドパスフィルタです。
日中屋外での太陽光の分光分布
Spt_1

光害カットフィルターLPS-P2を通した時の分光分布
Spt_3

人工光でよく使われるナトリウム灯や水銀灯、蛍光灯の
ピーク波長部分がきれいにカットされています。

Nisiのフィルターはどうか?
バンドパスフィルターは干渉型でないと
性能を出すのが難しいのですが、Nisiのフィルターは
吸収タイプです。

Nisiのフィルターを通した太陽光の分光分布
Spt_2

ナトリウム灯の波長はかなりカットできている。
ただ、蛍光灯と水銀灯にはあまり効果がなさそう。

実際の撮影
太陽光下で18%グレーを適正露出で撮影
Resize162064
同じ露出設定でグレーを撮影
Resize162065
フィルターをかませた分、暗くなります。
ただし、太陽光は自然光なのでなるべく素通しして欲しい。
日中太陽光下での露光段差は1段分でした。

水銀灯下でグレーを適正露出で撮影
Resize162060
同じ露出設定でグレーを撮影
Resize162063

水銀灯の場合も露光段差は1段分くらいでした。

ナトリウム灯下
Resize162062
同じ露出設定でグレーを撮影
Resize162061

ナトリウム灯の場合は、分光透過率の結果通り、
光がかなりカットされてだいぶ暗くなっています。
露光差は1.3段分くらい。

日本の都市部ではナトリウム灯でも、
演色性の高い高圧タイプが多いし、ナトリウム灯以外の光源も多いので
、NisiのNatural Nightフィルターでは大きな効果は見られなそう。
低圧ナトリウム灯が多い海外や
ナトリウム灯が多い地方では有効に使えると思う。

ただ、日本の都市部でも多少の効果はあり、広角でも使えるのは
メリットといえる。

一般風景
フィルター無し
Resize162069_2

フィルター有り
Resize162068

ホワイトバランスは揃えています。
今回の条件だと、強い光源がありすぎて
フィルターを付けるとゴーストが発生してしまっている。

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