・ストロボのガイドナンバーとルーメン
最近はストロボの代わりに使えるような
大光量のLEDライトが増えてきました。
LEDライトの明るさを示す単位でよくつかわれるのがルーメンです。
一方ストロボで使われる光量の単位はガイドナンバー
同じような光量の単位なので、
このLEDライトはガイドナンバーだとどれくらいになるんだろう?
と気になることもありますが、
単純に比較できません。
なぜならば、ストロボ光は閃光、LEDは定常光と光の性質が全く違うためです。
ストロボはパッと一瞬光るだけに対して、LEDはずっと光り続けています。
そのため、ストロボではシャッター速度が制限されますが、
LEDはシャッター速度を長くすれば暗い光でも明るく写真を撮ることができます。
黄色い部分(ストロボ)と青い部分(LED)の面積は同じくらい。
違う概念の単位をなんとか変換できないか考えてみました。
カメラで使われる環境光の明るさの単位Lv(Ev)とluxの関係は
おおよそ以下です。
ISO100時に
LV1 = 5Lux
LV2 = 10Lux
1m離れた18%グレーを適正露出で撮影する場合を考えてみます。
このグレー被写体をフル発光で1mの距離でLV=10に照らせるストロボがあったとします。
このストロボのガイドナンバーはいくつになるだろうか。
LV=10 の環境で適正露出で撮影できる絞り、ISO、シャッター速度は
いくつになるのかまずは計算します。
ストロボの閃光時間は数千分の1秒~数万分の1秒なので、この値を実際に使うのは
あまり実用的ではない…。
同調速度に近く、比較的使われる1/125秒を使うことにしましょう。
ISO感度は計算を楽にするために基準のISO 100で。
Lv = Av + Tvの露出の計算式に当てはめると、
絞りはF2.8と算出されます。
ガイドナンバー = メートル x F値
です。
これに当てはめると、
GN = 1(m) × 2.8(F値) =2.8
ところで、Lv10のときはおおよそ 2600Luxです
2600Luxが何ルーメンか計算したいところですが
下記の図のように、ルーメンは光源から出る
あらゆる方向の光を総合したものです。
1m離れたところにある18%グレーのどの範囲を照らすのかで
変換したときの値が変わってきます。
1mの距離だと割と近いので28mm相当の焦点距離のレンズで
けられない範囲にしておきます。
28mmのレンズの対角画角は84.1°です。
この条件で計算すると
約4140ルーメン
GN=2.8というと非常に暗いストロボの印象。
(コンデジでもGN=6くらいはあります)
一方、4000ルーメンのLEDライトだとすごい眩しい印象。
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結果:
ガイドナンバーとルクスは変換できない!
※途中計算はここのサイトを用いると簡単にできます。
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