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2020年4月15日 (水)

・天の川のあぶり出し方

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SNSではよくこのような、
天の川がすごい写真を見かけることがあります。
この場所はこんなにも星が見えるの!?
と思うかもしれませんが、実際にはこれほど肉眼では見えません。
肉眼では「ここに薄っすらと天の川があるかも?」程度です。
しかし、写真で撮るとかなりたくさんの星が写ります。

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とはいえ、カメラからの撮ってだしの画像だとこのくらいです。
(このくらいは映っていないとあぶりだせない)

ここからRAW現像と画像処理で天の川を目立たせる処理が
あぶりだしです。

「こんなの、写真じゃない!」
という人もいると思いますが、写真表現の一つだと思っていただければ。

今回用いる画像は、千葉で撮影したものです。
撮影時には、光害カットフィルターソフトフィルターを用いています。
焦点距離は50mmのレンズ。
天の川を写すときに、50mmくらいだと星がある程度大きく映るし
50mmの明るいレンズは安価なのでよく使います。
広角もいいけど。

処理に使うソフトはLightroom(CameraRAW)です。

※星空の現像方法は人によって好みも違ったり、
 手順も違うので、あくまで私が現像したときの例です。
 これ以外にももっとすごい現像方法はたくさんあります。


まずは、レンズ収差補正を行って、周辺減光と色収差を軽減します。
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次に露光量で、画像全体の輝度をあげます。
明るすぎるくらいで問題ありません
ヒストグラムを見て白飛びしない範囲で持ち上げる。
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コントラスト、ハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベル
を調整して、天の川が濃く見えるようにします。
コントラストは強めが良いですが、
その他の項目は、空の状態にもよるので
一概にこうしたほうが良い、というのはない。
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次に、テクスチャ、明瞭度、霞の除去をプラスにふって
天の川を強調します。
かなり効果があるパラメータですが、やりすぎは良くない。
特に「かすみの除去」は強くかけすぎると、色が偏ってしまい
後で赤い星雲の色などを出そうとしても出なくなるので注意。
かすみの除去はあぶり出し効果が強いですが弱めに。
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トーンカーブを調整して、天の川の薄い濃淡を強調します。
また、全体の明るさをここで整えていきます。
ここも一概に正解はないので、微調整をトライアンドエラーです。
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露出関係の処理が終わったら、色を調整します。
ホワイトバランスと彩度で赤い星雲の色が出るように。
彩度は上げすぎるとギトギトになるので注意。
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これはおまけですが、画像の上の端っこ部分の光量落ちが大きいので
段階フィルターで明るくしました。
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これもおまけですが、最後に明暗別色補正で
少しだけ色を整えました。
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これでこのシーンは完成

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