・一眼レフのAFはもはやミラーレスにかなわない
ミラーレスが世の中に初めて登場したころは
「AFの早さならは一眼レフ」などと言われていました。
その頃は、ミラーレスでのAF方式はコントラストAFしかなく、
原理的にピント位置を見つけるのに時間がかかったためです。
一方、一眼レフに搭載されているAFユニットは位相差AFなので
一発で合焦場所がわかります。
しかし、2020年ごろには、もはや「AFならミラーレス」に変わっています。
まず、像面位相差AFやデュアルピクセルAFの登場で
ミラーレスでも位相差AF相当の速度が出せるようになったこと。
また、暗所性能はミラーレスのほうが優れています。
例:
2021年の最新一眼レフPENTAX K-3 mrkIIIの低照度は-4EVまで(公称値)
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2021年の最新ミラーレスキヤノン EOS Rの低照度は-6EVまで(公称値)
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もはや-6EVとなると、人間の目でも見えないような暗さです。
(目で見えない散光星雲ほどの明るさ)
上記写真のもやもやの部分
なぜミラーレスのほうが暗所に強いのか。
それは、撮像素子全体で光を取り込むことができるためです。
最近の撮像素子は高感度性能もよくなっているので、それに伴い
暗所でのAFも可能になります。
また、AF用の画素がたくさんあるので、
画素加算を行ってノイズを減らし、暗所対策などもできます。
一眼レフでもプロ用の最高級機では、AFユニットに撮像素子のようなCMOSを搭載しています。
キヤノンEOS1DXmrkIIIのページ
そして、ミラーレスが有利な事の決定的な理由がAIの進化です。
AIを用いた顔検出、瞳検出、動物検出、飛行機検出、、等は
画像を解析して見つけています。
ミラーレスではライブビュー状態なので、常に撮像素子から画像を取り込んでいます。
これらの画像を解析することで様々なAI検出機能を活用することができます。
一眼レフでも黙ってみているだけではなく、
測光センサで取り込んだ画像を用いてAIを使用することもしています。
ペンタックスのRGBIR測光センサ(30.7万画素)
最近は、AIによる検出、位相差情報、その他情報を組み合わせたAFアルゴリズムで
動体追尾やAF精度を上げてきています。
これらをメインの撮像素子一つで行えるミラーレスは画素数などもありAFの観点では絶対的に有利。
AF、画像解析、AEそれぞれで専用のセンサを持つにはコストがかかりすぎます。
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