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2021年9月

2021年9月30日 (木)

・防水三脚

最近、砂浜とか岩場で撮影する機会が多いので
Leofotoの防水三脚を購入しました。


 

三脚で防水?という気もしますが、
各所にシーリングがしてあったり、パーツが錆びにくい
ステンレスでできていたりします。
ダイビング時に完全に水中で使える、というわけではないですが
水辺で撮影するときにあまり気にしなくてもよい。

普通の三脚だと細い足を延ばすなどの工夫が必要だった。

Resize176958
足が水につかっているが気にならない。


以前にはジッツオからもオーシャンシリーズとして
防水三脚が売られていました。
しかし廃盤になってしまったし、
中古でも10万円くらいの値段がついていて、気軽に手が出せるものではなかった。

Leofotoであれば、並行輸入だとジッツオに比べるとかなり安く買えます。
※並行輸入は保証がつかないのでその点は自己責任で。
最近は赤も出て、それもかっこいい。

防水といえども、水が入りにくいだけなので、
使用後(特に塩水に浸かった後)はしっかりと真水で流して、
拭いて乾かしたほうが良いです。

2021年9月25日 (土)

・スクリューマウントでマクロ撮影

最近、独特の収差を楽しむためにオールドレンズを購入しました。


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MeyerOpticsのDomiplanというレンズです。
このレンズはTriplanほどではないですが、
バブルボケをお手軽な値段で楽しむことができます。

Resize176949

このレンズの欠点が最短撮影距離が75cmなので、被写体に寄れない。
Resize176948

これ以上寄るとピントが合わない。
Macro-2
下側図のように、被写体が近くなると撮像面でピントが合わなくなります。
こういった場合にピントを合わせるためにはレンズを被写体側に近づける(レンズを繰り出す)と
近接撮影でもピントを合わせることが可能。
Macro-1

この仕組みを利用したのがエクステンションチューブと言われているものです。

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ところでこのDomiplanというレンズはマウントアダプタを用いて、M42マウントで使用します。
M42マウントはねじ込み式のスクリューマウントです。
Resize176947

ということは、ねじ込みを緩めれば若干レンズを繰り出せることになる。
緩めすぎて落とさないように気を付ければ。

普通に撮影
Resize176946

緩めて撮影
Resize176945

これだけ寄れる距離が縮まりました。

2021年9月22日 (水)

・マルミのスタースケープフィルターを確認

これまで各社の吸収型光害カットフィルターを確認してきました。

NiSiのNatural Nightフィルターを確認

KANIのLPRFフィルターを確認

Kenkoのスターリーナイトフィルターを確認

今回は吸収型で一番性能が良いと感じたKANIのLPRFとの比較を行います。


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本当はC-700を使って分光測定をしたいのですが、手元に無いので
グレーカードを撮影して比較します。


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まずは、減光が少ないほうが良い、太陽光下でのグレーカードの撮影。
(中央重点測光、周辺減光の影響を受けにくいように3段絞る、ピントは無限遠)

フィルターなし シャッター速度1/2000
Resize176943

KANIフィルター シャッター速度1/1250
Resize176941

マルミフィルター シャッター速度1/1600
Resize176942

KANIの光害カットフィルタは0.7段暗くなり
マルミフィルターは0.3段暗くなります。


都市光害の主な原因の高圧ナトリウムランプ下では。

フィルターなし シャッター速度0.5sec
Resize176940

KANIフィルター シャッター速度2.0sec
Resize176938

マルミフィルター シャッター速度1.0sec
Resize176939

ナトリウム灯下では
KANIの光害カットフィルタは2段暗くなり
アストロMSフィルターは1段暗くなります。

太陽光下での減光を考えると、
KANIの光害カットフィルタは1.3段分の光害カット効果。
マルミは0.7段分の光害カット効果です。

KANIのほうがナトリウム灯のカット効果が大きいことがわかります。

Resize176944

実際にフィルターの色を比べてみても、マルミのものは色が薄く、
そもそもの減光効果が少ないのがわかる。
星自体の光の光量を落としたくないときや、
光害の少ない空ではマルミのフィルターを使うなど使い分けができそうです。

今までの光害カットフィルター確認では、同条件で比較できていないのですが、
KANIのLPRFと相対比較すると

KANI ≧NiSi > Kenko ≒ マルミ
となりそうです。

KANIは光害カット効果は一番強いですが、その分恒星自体の光量も落とすので
空の条件を見て、使い分けるのがよさそうです。
ナトリウム灯による光害が強い場所ではKANIは有利です。

実際に星空を撮影して効果を確認しました。

 

2021年9月19日 (日)

・レベリングベース三種比較

パノラマ撮影や、赤道儀使用時に必要な水平出しをする治具、レベリングベース。
amazonでいくつか中華の安いものを購入してみたので
それぞれのタイプごとに紹介します。

・3ネジタイプ


 


値段はこのタイプが一番安い。
3つのネジで角度を調整するため、慣れるまではどのネジを回せばいいのか混乱します。
ネジを回して角度を調整するので精密に水平を出しやすい。
ただ、このベース自体にパノラマの回転機構が付いていないので別途用意するか、
回転方向に動かせる雲台が必要。
また、上部のネジが3/8インチサイズなので、雲台が1/4インチの場合はつけられないので注意。

Resize176932
赤道儀のように重たくて、重心が偏る機材を乗せる場合は、ガタが生じて水平が狂います。


・半球タイプ


 


値段は3ネジタイプよりちょっと高い。
ロック機構を緩めることで自由雲台のように、自由に向きを変えられます。
角度の調整が自由雲台のように直感的にできます。
ただし、ギアやネジではないので、精密な水平だしはちょっと大変。


・2軸タイプ

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二つの軸をギアで微動させることで水平だしを行うタイプ。
パン方向へは微動できないので、ギア雲台のようには使えないので注意。
赤道儀を乗せてもガタがなく、一番使いやすく感じます。
ただ、値段は一番高い。
中華の良くわからないメーカのでも1万円以上します。
現状では気になっていませんが、高さが結構あるので、
全体の重心が高くなってバランスが悪くなりそうなのが心配です。

2021年9月15日 (水)

・年輪ボケの発生理由

玉ボケの中に年輪のような模様が発生することがあります。
Resize176929

拡大
Imgp1218_

汚いボケの例ともされます。
この年輪ボケは、バブルボケなどと発生原理が違います。

バブルボケは収差が原因で発生していました
年輪ボケはレンズの玉の製造工程で発生してしまいます。


年輪ボケが発生するレンズは非球面レンズが用いられたもの。
非球面レンズのほとんどはガラスモールドという製法で作られます。 

Resize113985

プレスする金型がきれいな非球面になっていれば良いのですが、
実際には金型の削り出し時に
わずかに誤差があってそれが玉ボケの年輪となって見えてしまっています。

この誤差はμmオーダーで非常に微小なため、なくすことはとても困難。

2021年9月 9日 (木)

・像面位相差での画質劣化

ミラーレス機やスマホでAFの速度を上げるために使われている像面位相差画素

下の図の黒い部分が像面位相差画素です。
Sensor_1_1_20210909213901

画を作る通常の画素をつぶして像面位相差画素にしているので
その部分は画像としては画素欠陥になります。
AF性能をよくするために、像面位相差画素の割合を増やすほど
画像への影響が大きくなります。


こういった直接的な画像への影響のほかに、
像面位相差画素が飽和した電荷があふれて周辺の画素に影響を与えることもあります。
特に、あふれた量と、
本来の蓄積された電荷の比率が小さくなるような高速シャッターで影響が出がち。

Bluming

横筋が見えている
昔、デジカメでCCDがメインで使われていた時に
電子シャッターで生じたスミアに似ています。

2021年9月 1日 (水)

・星景写真でのブラックミストフィルター

最近、ブラックミストフィルターが各社から発売され流行っています。


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ケンコー・トキナー KenkoTokina ブラックミスト No.05 82mm BLACKMIST05-82S [82mm]
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ブラックミストフィルターは普通のソフトフィルターと違い、
点光源の芯を残したまま、周りに独特のフレアを発生させます。
これがオールドレンズっぽい表現になったり、柔らかい雰囲気で写すことができる。

各ソフトフィルターとブラックミストフィルターの比較

ブラックミスト0.5と1.0の比較

星景写真や星野写真では星を強調するためにソフトフィルターを使うことが多々あります。
※画像はクリックで拡大

左フィルターなし 右フィルターあり
_raw_imgp5222_all

ブラックミストフィルターもソフトフィルターの仲間。
流行りのブラックミストは持ってるけど普通のソフトフィルターはもってない、
という方もいるかもしれません。
ならば星をとるときにもブラックミストが使えるのでは、と考えますが
結論を言うと、星ではブラックミストはほぼ効果がありません。

フィルターなし
Resizeoff

ソフトンクリア
Resizesoftonclear

ブラックミスト0.5
Resizeblackmist05

ブラックミスト1.0
Resizeblackmist1

左上:フィルターなし 右上:ソフトンクリア
左下:ブラックミスト0.5 右下:ブラックミスト1.0
Off_all


こうしてみると、ブラックミストフィルターは普通のソフトフィルターのような
星を強調する効果がないことがわかります。
それだけでなく、天の川のもやもや部分のコントラストが減少しています。

左上:フィルターなし 右上:ソフトンクリア
左下:ブラックミスト0.5 右下:ブラックミスト1.0
Off_all2

一部をかなり拡大した比較です。
ソフトンクリアを入れると、微小な星の光が消えてしまっています。
ただ、明るい星の光を強調するという効果を考えると
これは弊害として仕方ないと言えます。


ブラックミスト系はほとんど変化がありませんが、
若干ですが星が消えてしまっています。
明るい星の強調もない。

星景撮影時にはブラックミスト系のフィルタはメリットが無いので注意!
いろいろなソフトフィルタを確認し見ましたが、
ケンコーのソフトンクリアかプロソフトンAが星景撮影には良さそうです。


 


 

ゼラチンフィルタであればLEEのNo1かNo3を使い分けるのが良い。


 

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