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2021年10月16日 (土)

・各社光害カットフィルターを実写確認

マルミのスタースケープフィルター、
STCのマルチスペクトラフィルター、
KANIのLPRFの比較撮影をしてきました。


 

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グレーカードによる評価は下記の記事で記載しています。
NiSiをグレーカードで確認

マルミのスタースケープをグレーカードで確認

STCマルチスペクトラをグレーカードで確認

KANIをグレーカードで確認

ケンコースターリーナイトをスペクトルで確認

ケンコー実写比較


光害カットフィルタの効果が確認しやすい赤い星雲があるオリオン座が
ようやくよく見えるようになってきました。

各フィルターは特定の波長の光をカットするので、
その分、減光することになります。
太陽光下のグレーカードで確認した減光量に合わせて、
星撮影時には同じ明るさになるように露光時間を調整しています。
また、現像時には同じパラメータを使用しています。
(ホワイトバランスだけは空の暗い部分で合わせた)

フィルター無し 30sec
Resizeoff_20211016155201

マルミスタースケープ 40sec
Resizemarumi

KANI LPRF 50sec
Resizekani_20211016155201

STC アストロMS 100sec
Resizestc


並べてたもの
Off_all2_2

こう見てみると、フィルタなしではほとんど出ていなかった
バーナードループの赤い色が光害カットフィルタで浮かび上がっています。
また、STCのフィルターは干渉型なので、同心円状にカラーシェーディングが生じてしまっている。

このカラーシェーディングはフラット撮影とかすれば除去できますが、処理がちょっと面倒くさい。
ただし、不必要な波長の光をピンポイントでカットできるので、光害カットの効果はかなり強い。

拡大したもの
Off_all1_2

今回の撮影は比較的光害のない場所(外房の南のほう)で行ったのですが
光害カットフィルターの効果がかなり出ています。
グレーカードの確認で把握していたマルミの光害カット効果の弱さは
赤の星雲を撮った時にもはっきりわかります。

よくよくマルミのスタースケープのパッケージを見ると
「街明かりの色カブリを抑え、夜景を自然な色合いに」
「明るさも露出倍数1.2(約1/4段の減光)を確保」
と記載してあり、星空に特化したわけではなく、
夜景全般で使えるというような記載になっています。


そもそもの製品の設計思想が他社と違うのかもしれない。
夜景撮影時に常用できるというのがマルミのフィルターの利点なのかも。

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