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2021年11月10日 (水)

・AIは万能ではない

最近は、AI(DeepLearning)を使えばこんなに凄いことができる
みたいな記事をいくつか書きました。

しかし、何かをやるときにAIを使うのが楽かというと、そうではありません。
AIにも弱点があります。

まず、学習させるためのデータセットを集めるのが大変。
例えば顔検出器を作る場合は、大量の顔データが必要になります。
ネット上に顔が写った写真はいくらでもありますが、
勝手に使うと肖像権や個人情報の問題が生じます。

権利が問題ない画像データを集め、
また、顔位置がどこにあるか、というラベル付け作業も生じます。

Dl-2

GoogleやFaceBookのようにすでに利用可能なデータをたくさん持っている会社は強い。

また、AIを使うと何か想像以上のことができる、というのは間違いです。
人間が認識できないことはできません。

Dl-1
深度推定ネットワークの出力結果
上側のシーンのように、人間が見て手前と奥がわかる写真なら
推定も正しくできています。
しかし、下の写真のように、手前と奥が人間でもわかりにくいシーンだと
AIもわからない。

AIができるのは、特徴量やパターンを認識して、それを識別することです。
写真を見て、
「この写真は300mmくらいの望遠でとられているな」と判断できれば
その画像に何らかの特徴量があるので、
AIもそれを識別して焦点距離算出することはできる。

 

AIを使えば確実に解ける問題でも、何でもかんでもAIを使う必要もありません。
AIを使うことが目的になってはいけない。
求める性能にもよりますが、従来のアルゴリズムベース(ルールベース)
十分に解ける問題であれば、わざわざAIにする必要もない。
学習データを集めるのも大変だし。

例えばライブカメラ映像から天気を判断する問題であれば、
空領域が水色だったら晴れ、白かったら曇り、という簡単なルールでいい。

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