前回の解像編
解像性能は
サムヤン20mmは安いのに開放からかなり優秀でした。
ではボケ味はどうだろうか。
DFA21mmは解像を犠牲にボケに振っていると思うので、ここは良くあってほしい。
以前作ったボケ評価チャートは破損してしまったので、
一般の風景で評価します。
サムヤン20mmF1.8
DFA21mmF2.4
F値が小さい分、玉ボケはサムヤンのほうが大きく出ます。
気になる個所に印をつけました。
ピント位置がちょっと違いますが…。
サムヤンは前ボケがきれいで後ボケが汚い。
DFAは前ボケが汚く、後ボケがきれいです。
前ボケをきれいにすると後ボケは汚くなりがちなので、
ここは設計思想の違いですが、後ボケが奇麗なほうが使いやすい。

こう見ると後ボケが奇麗なほうがいいのがわかります。
絞った時
F5.6
サムヤン20mm
DFA21mm
左:サムヤン 右:DFA
絞った時、DFAは円形絞りで玉ボケの形が奇麗。
別のシーン
サムヤン20mm
DFA21mm
左:サムヤン 右:DFA
ピント位置はDFAのほうがくっきりで、コントラスト感が強い。
サムヤンはちょっとふんわりした感じ。
そして最後にゴーストなどの逆光耐性です。
ペンタックスはコーティングに定評があるので
ここは圧倒的な差を見せつけてほしいところ。
撮影条件をそろえて撮影。
ゴーストが目立ちやすいように現像していますが、現像設定は同じです。
サムヤン20mm
DFA21mm
圧倒的な差!
空の暗い部分にゴーストが見えやすい構図で撮ったのですが、
ペンタックスのDFAはゴーストが見当たらない。
一方サムヤンは。
これだけゴーストが発生してしまっています。
ゴースとの発生を抑えるのは、実はコーディングではなく、レンズ設計で
面間反射が一番大きいです。
設計でどうしても取り除けないゴーストを抑えるのがコーティング。
このあたりを踏まえた総合評価としては、やはり値段の高いDFA21mm limitedに勝ちが上がりそうです。
ただし、風景で使う広角単焦点としては決定的な弱点がDFA21mmにはあります。
それがフード一体型の構造。
同じようなデザインの昔の31mmLimitedの頃は角型フィルターは一般的でなかったのですが
2022年では風景撮影時はかなり一般的になってきています。
それが一体型フードによって使えないのは致命的。
以前の記事で、オリンパスレンズ用のアダプタを使えば何とか角形フィルタが使えますが、
安定性が悪かったり、条件によってはケラレが発生してしまい。苦労します。
フード一体型は本当にやめてほしかった。
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