・グローバルシャッターって何が凄いの
α9IIIでついに一眼でグローバルシャッターが搭載されました。
afi
そもそもグローバルシャッターって何なの、ということですが
遥か昔に書いたこの記事が参考になります。
・全画素読み出し、夢のグローバルシャッター
上記の記事は2015年の1月に書いたものなので9年弱でようやく世の中に製品が。
9年たつとさすがに世の中の状況が変わります。
まず、高速読み出し可能な積層型センサーが出てきました。
そのため、ニコンZ9のようなプロ用機種でも
メカシャッターの無い電子シャッター機種が出ました。
これによって読み出し速度が
フォーカルプレーンシャッターの幕速にだいぶ近くなりました。
なので、蛍光灯などの50Hzや60Hzではほとんどフリッカーが見えない。
ただし照明環境もだいぶ変わってきています。
2015年では蛍光灯が一般的な光源でしたが
現在はLEDが主流。
LEDだとフリッカーが非常に激しく出ます。
また、調光可能なLEDだとフリッカーの周期が1000Hzとかかなり高かったりする。
そうすると高速読み出しのセンサーでもフリッカーが見えます。
高速読み出しのZ8の電子シャッターによるLEDのフリッカー
暗いところと明るいところがある。
この問題はグローバルシャッターであれば発生しません。
(ただし面間フリッカーは発生)
あとはやはりグローバルシャッターで特に大きいのが
ストロボの全速同調。
メカシャッターでもストロボ同調速度1/180などがあり、
それ以上のシャッター速度になるとスリット走行になるため
変な写真が撮れてしまいます。
それよりも早いシャッター速度でストロボを使うためには
ハイスピードシンクロをする必要があります。
ハイスピードシンクロの場合は
ストロボを連続発光させるため、発光できる光量が下がってしまう。
(上の図が普通の発光、下の図がハイスピードシンクロ時の発光)
グローバルシャッターだと、ストロボが一番強く光った瞬間で撮影できるので
(上の図で言うと、発光量がピークの瞬間)
日中にストロボを使った場合、昼間なのに空を暗くなるような不思議な写真が撮れたりする。
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