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2023年12月

2023年12月29日 (金)

・Z8のアクティブD-ライティングの設定による違いの比較

ペンタからニコン機に変えて戸惑った設定の一つ、
アクティブD-ライティング。
シャドー部分を持ち上げて、JPEG出力画像のダイナミックレンジを上げる機能です。
ペンタックスだとシャドー補正という名前でした。
ソニーだとDレンジオプティマイザ。

ペンタやソニーでもこれらの機能は使っていたのですが、
効果の強さがニコンだととても強い。

花火の撮影時、アクティブDライティングをオンにして撮影したときに失敗をしました。

花火撮影時は白飛びしないようになるべくアンダーに撮影しているのですが、
背面液晶でどれくらいの露出にするか判断します。
その時にアクティブDライティングのことを考慮せずにアンダーにしてしまったら
後にRAW現像するときに暗部が持ち上げられないくらい露出を下げて撮影をしてしまっていた…。
(RAWにはアクティブDライティングはかからない)

Resezed185551
RAW現像で持ち上げる前提でアンダーに撮影した写真。
この状態でもアクティブDライティングで十分に暗部が持ち上がっていることに気が付かなかった。

Resezed185552
RAW現像で5段分無理やり持ち上げたらこんなにもノイジーに。


露出固定で、アクティブDライティングでどれくらい画像が変わるのか確認しました。

オフ
Resezed185560

弱め
Resezed185561

標準
Resezed185562

強め
Resezed185563

より強め1
Resezed185564

より強め2
Resezed185565

オフとより強め2を比べるとこんなにも違います
_dsc1257_all

かなりシャドーを持ち上げていることがわかります。
RAWは使わずにJPEGだけで完結するのであれば、
アクティブDライティングをより強め2にすればスマホのような写真が撮れます。

 

2023年12月13日 (水)

・ニコン機のHα線の特性の調査

初めて一眼レフを買ってからずっとペンタックスを使ってましたが
少しずつニコンに移行しています。
完全に移行できず、併用かなと思ってる部分としては

・アストロトレーサーの存在
・赤い星雲の色の出かた
・操作性

の三つが大きい。

操作性についてはカスタマイズでだいぶペンタ機種に近づけられました

アストロトレーサーと自動水平補正はしょうがないとあきらめるしかありません。
赤道儀を持っていけないときはペンタックスを持っていくしかない。

残りの赤い星雲の出かたについては、カメラ内にあるIRカットフィルターの特性によるところが大きい。

Ircat

このグラフがIRカットフィルターの特性です。
赤い星雲(バラ星雲とか)の色はHα線と言って656.3nmの波長です。
ぎりぎり赤外に入るか入らないかのところの波長なので
メーカーによってはIRカットフィルターでカットされて映らない。
富士フイルムはこの波長の透過率が高いので赤い星雲が写りやすい。

上のグラフだと、45%くらいこの波長を通します。

ちなみにこのあたりの波長を通すカメラだと、
日中に人を撮ったとき赤外の影響で肌が赤みを帯びたり、髪の毛が茶色っぽくなってしまう。
(富士フイルムは色づくりを上手に行って独特の仕上がりにしている)

ペンタックスは割とこの波長を通すと思っていたので
ニコンにしてどうなるのか検証をしてきました。

 

撮影条件
レンズ:シグマ70mmマクロ
絞り:F8相当(ニコン機ではマウントアダプタで調整)
シャッター速度:30秒
撮影枚数:42枚
KANI LPRF(光害カットフィルター)使用

現像
DxOPureRAW3でノイズ除去
CameraRAWで同じパラメータで現像(ホワイトバランスのみ各設定)
Sequatorでコンポジット

結果
ペンタックスK-1m2
Resezed185544

ニコンZ8
Resezed185543

高感度耐性があるためか、意外とニコンのほうが赤がでました。
これくらいしっかり出てくれるのであれば、天の川撮影とかでも安心してニコンが使えそうです。

2023年12月 3日 (日)

・ミラーレスレンズをマウントアダプターで使う場合の注意

ミラーレス機が主流になり、
各社のマウントもミラーレス用になりました。

昔からマウントアダプターを用いて、ほかのメーカのレンズを使うということはあったのですが
ミラーレス用レンズを別メーカのカメラで使うときは注意が必要です。


レンズアダプターも進化していて、ほかのメーカのレンズでもAFが使えたり
レンズのF値や焦点距離も読み込んで手振れ補正や露出も合わせてくれます。
純正と似たような使用感覚になるのですがそこが落とし穴。


ニコンZマウントにソニーEマウントレンズをつけた場合を考えます。
レンズはE18-135mm用いてソニー機で撮影

Resezed185275

ニコン機で撮影
Resezed185274


絵作りの差で、色味やコントラストがだいぶ違いますが、ここでは割愛。

ミラーレスでは一眼レフと違って、レンズを通ってきた光を直接見ることはありません。
EVFか背面モニターには画像処理された画像が表示されます。
この画像処理にはレンズの収差補正も含まれています。
(一眼レフだとファインダー除いた時に収差も見える)
詳しくはこの記事

他社メーカーのレンズをマウントアダプターを使用して使うと、
レンズの収差補正データを持っていないので収差が残ったままの画像が見えます(保存される)

左:ソニーレンズソニー機 右ソニーレンズニコン機
Dsc02590_all

このレンズは、ニコンだと四隅にケラレが見られます。
ソニーだとケラレはない。
ソニーとニコンでセンサーサイズが違うなどはありません。
これは歪曲収差補正の影響が見えています。

ソニーだと歪曲収差補正前提でレンズが使われます。
そのため四隅は補正によって引き伸ばされるので、このケラレの部分が使われません。
13_2
このレンズはセンササイズよりもわずかに小さいイメージサークルしか持たないということ。

左:ソニーレンズソニー機 右ソニーレンズニコン機
Dsc02590_all1
このマンションの部分は、ニコンでは歪曲収差補正が行われていないため、
曲線になっていることがわかります。


このように他社機でミラーレスレンズを使うときは注意が必要。
ただ、RAWで撮影しておけば、現像時にレンズ補正データを当ててあげることで、この問題は回避できます。

 

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