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2024年5月

2024年5月22日 (水)

・IRフィルタとNDフィルタで幻想的な都市の写真

以前の記事で描いたIRカラー写真

単純な赤外線写真にひと工夫、長秒撮影にするとさらに幻想的な写真になります。

Resezed186943

Resezed186945

Resezed186944

撮影方法と画像処理方法を説明します。

撮影に必要な道具
・天体改造カメラ
・IR640フィルタ

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・ND10000フィルタ


 

天体改造カメラを持っていない場合は以下の組み合わせでも撮影できます
(ただし、色情報があまり残らないのでカラーにしづらい)
・IR720フィルタ

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・ND10000フィルタ


 


撮影の構図の中に植物緑と空や水面などの動く部分があるとよいです。
ND10000を用いるので3分-5分ほどの長秒露光になります。
動いているものは全部消える。

画像処理でかなり極端な色変更を行うので
破綻しないようになるべくRAWで撮っておいたほうが良いです。
また、赤外撮影だと白飛びなどしやすいので
ちょっとアンダー気味に撮っておくとよい。

これからの季節、暑くなってくると熱ノイズも気になるので
AI系のノイズ処理もかけておくとよいです。

ノイズ処理をしたrawデータをcameraRAWで開くとこんな感じ。
Resezed186959
波長が640nm以上の赤い光だけ通すフィルターを付けているので、
全体的に赤っぽい写真になります。
白飛びしないように、全体的に露出を抑えておきます。
Resezed186960

色温度は2000K以上下げられないのでこの状態でフォトショップに読み込ませる。
フォトショップで開いたら、CameraRAWフィルターを開きます。
Resezed186961

ここでビルの壁など無彩色っぽいところでホワイトバランスを合わせます。
Resezed186962

すると、空がオレンジ、植物が緑っぽい色になる。
ハイライトを下げてシャドーを持ち上げて、
コントラストが弱い画像を作っておきます。
これはこの後のきつい処理に画が耐えられるようにするため。
明瞭度やテクスチャを付けておくとコントラストが低いながらしっかりとした描写に。
Resezed186963

ここからが本番、カラースワップという処理をします。
オレンジを青系の色に、
緑を黄色系の色に変換する処理。

イメージ→色調補正→チャンネルミキサーで色を変換していきます。
チャンネルミキサーは難しいです。

処理的には赤の出力を下げて、青の出力を上げる感じ。
パラメータを調整しながら自分のイメージに近づけていく。
Resezed186957

どうしても難しかったら、
イメージ→色調補正→色相・彩度
から色相を変化させることでもそれっぽくなったりします。

最後に再度、CameraRAWフィルターで整えます。
赤外撮影だと、思わぬゴーストが発生したり、
色ムラが発生したりするのでマスク処理で調整したりもします。
Resezed186958

完成!

2024年5月13日 (月)

・最近のレンズは歪曲収差がゼロ!

ニコンZ8を購入してから本格的にミラーレス一眼で写真を撮り始めました。
そうすると一眼"レフ"時代には考えられなかったことがたくさん散見されます。
その中の一つが、ミラーレスだと歪曲収差が無い!です。

一眼レフではレンズから通ってきた光をそのまま見るので
歪曲収差に限らず、収差があるとそのまま見えます。
しかしミラーレスでは撮影時の画像にも電子的にレンズ収差補正をかけているので
全く歪みが見えません。

Resezed186910
構図を決める段階で、鉄橋がびしっと真っすぐになっている。


最近は、ミラーレスが初めての本格的カメラ、という人も多いので
もしかしたら歪曲収差自体を見たことがないかもしれません。

ビー玉越しに景色を見ると、周辺に行くほど像が曲がっていて、
まっすぐな線も円弧状に曲がって見えます

Resezed186911

球面レンズならばカメラのレンズでも程度の差はあれ、この歪みが発生します。
一眼レフの時代は光学設計でこの歪みを抑えるためにたくさんのレンズを使ったり
非球面レンズを使ったりしていました。

ミラーレスならば、電子的に補正してもバレません。

そのため、ぱっと見では歪曲収差が全くないようなレンズに見えます。

この歪曲収差補正は最近ではRAWデータにもかけていて
現像時ですら気づけなくなりました。
これでZマウントのレンズに騙された。

CameraRAW(ライトルーム)で開くと、
レンズのプロファイル欄にチェックが入っていない(レンズ補正オフ)
になっていても歪曲がなくしっかりと直線が真っすぐになっています。
Profile

なので、このレンズは光学的にしっかり歪曲を補正してるのかと思っていました。
しかし、マイナーな画像処理ソフトでRAWデータを開くと、、


Resezed186909
鉄橋の一番上の部分、曲がっているのがわかります。
この画像を見て、RAWデータに補正データを入れておいて、
現像時に画面に見えるものはすでに補正された画像だということを理解。
歪曲だけでなく周辺光量落ちも自動的に補正されています。

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