・IRフィルタとNDフィルタで幻想的な都市の写真
以前の記事で描いたIRカラー写真
単純な赤外線写真にひと工夫、長秒撮影にするとさらに幻想的な写真になります。
撮影方法と画像処理方法を説明します。
撮影に必要な道具
・天体改造カメラ
・IR640フィルタ
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・ND10000フィルタ
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天体改造カメラを持っていない場合は以下の組み合わせでも撮影できます
(ただし、色情報があまり残らないのでカラーにしづらい)
・IR720フィルタ
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・ND10000フィルタ
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撮影の構図の中に植物緑と空や水面などの動く部分があるとよいです。
ND10000を用いるので3分-5分ほどの長秒露光になります。
動いているものは全部消える。
画像処理でかなり極端な色変更を行うので
破綻しないようになるべくRAWで撮っておいたほうが良いです。
また、赤外撮影だと白飛びなどしやすいので
ちょっとアンダー気味に撮っておくとよい。
これからの季節、暑くなってくると熱ノイズも気になるので
AI系のノイズ処理もかけておくとよいです。
ノイズ処理をしたrawデータをcameraRAWで開くとこんな感じ。
波長が640nm以上の赤い光だけ通すフィルターを付けているので、
全体的に赤っぽい写真になります。
白飛びしないように、全体的に露出を抑えておきます。
色温度は2000K以上下げられないのでこの状態でフォトショップに読み込ませる。
フォトショップで開いたら、CameraRAWフィルターを開きます。
ここでビルの壁など無彩色っぽいところでホワイトバランスを合わせます。
すると、空がオレンジ、植物が緑っぽい色になる。
ハイライトを下げてシャドーを持ち上げて、
コントラストが弱い画像を作っておきます。
これはこの後のきつい処理に画が耐えられるようにするため。
明瞭度やテクスチャを付けておくとコントラストが低いながらしっかりとした描写に。
ここからが本番、カラースワップという処理をします。
オレンジを青系の色に、
緑を黄色系の色に変換する処理。
イメージ→色調補正→チャンネルミキサーで色を変換していきます。
チャンネルミキサーは難しいです。
処理的には赤の出力を下げて、青の出力を上げる感じ。
パラメータを調整しながら自分のイメージに近づけていく。
どうしても難しかったら、
イメージ→色調補正→色相・彩度
から色相を変化させることでもそれっぽくなったりします。
最後に再度、CameraRAWフィルターで整えます。
赤外撮影だと、思わぬゴーストが発生したり、
色ムラが発生したりするのでマスク処理で調整したりもします。
完成!
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