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写真講座

2022年6月18日 (土)

・DFA21mm limitedF2.4を確認 ボケ・ゴースト編

前回の解像編


 


 

 


解像性能は
サムヤン20mmは安いのに開放からかなり優秀でした。
ではボケ味はどうだろうか。
DFA21mmは解像を犠牲にボケに振っていると思うので、ここは良くあってほしい。

以前作ったボケ評価チャートは破損してしまったので、

一般の風景で評価します。

 

サムヤン20mmF1.8
Resize181425

DFA21mmF2.4
Resize181423

F値が小さい分、玉ボケはサムヤンのほうが大きく出ます。

気になる個所に印をつけました。
Up

ピント位置がちょっと違いますが…。
サムヤンは前ボケがきれいで後ボケが汚い。
DFAは前ボケが汚く、後ボケがきれいです。
前ボケをきれいにすると後ボケは汚くなりがちなので、
ここは設計思想の違いですが、後ボケが奇麗なほうが使いやすい。

_raw_imgp2197_all1

こう見ると後ボケが奇麗なほうがいいのがわかります。


絞った時
F5.6
サムヤン20mm
Resize181418  

DFA21mm
Resize181424

左:サムヤン 右:DFA
_raw_imgp2198_all

絞った時、DFAは円形絞りで玉ボケの形が奇麗。

別のシーン
サムヤン20mm
Resize181419

DFA21mm
Resize181421

左:サムヤン 右:DFA
_raw_imgp2200_all

ピント位置はDFAのほうがくっきりで、コントラスト感が強い。
サムヤンはちょっとふんわりした感じ。

 


そして最後にゴーストなどの逆光耐性です。
ペンタックスはコーティングに定評があるので
ここは圧倒的な差を見せつけてほしいところ。

撮影条件をそろえて撮影。
ゴーストが目立ちやすいように現像していますが、現像設定は同じです。
サムヤン20mm
Resize181416

DFA21mm
Resize181417

圧倒的な差!
空の暗い部分にゴーストが見えやすい構図で撮ったのですが、
ペンタックスのDFAはゴーストが見当たらない。
一方サムヤンは。
3_20220618014001
これだけゴーストが発生してしまっています。
ゴースとの発生を抑えるのは、実はコーディングではなく、レンズ設計で
面間反射が一番大きいです。
設計でどうしても取り除けないゴーストを抑えるのがコーティング。

このあたりを踏まえた総合評価としては、やはり値段の高いDFA21mm limitedに勝ちが上がりそうです。


ただし、風景で使う広角単焦点としては決定的な弱点がDFA21mmにはあります。
それがフード一体型の構造。
同じようなデザインの昔の31mmLimitedの頃は角型フィルターは一般的でなかったのですが
2022年では風景撮影時はかなり一般的になってきています。

それが一体型フードによって使えないのは致命的。
以前の記事で、オリンパスレンズ用のアダプタを使えば何とか角形フィルタが使えますが、
安定性が悪かったり、条件によってはケラレが発生してしまい。苦労します。
フード一体型は本当にやめてほしかった。

 

2022年6月 9日 (木)

・DFA21mm limitedF2.4を確認 解像編

いまさらになってしまいましたが、新しいDFAlimitedレンズの比較をしてみました。


 

比較機種は、焦点距離がほぼ同じでKマウント単焦点のSAMYANGの20mmF1.8です。
レンズの値段的には倍以上違う…。


 


サムヤンのレンズの記事

まずは解像度。

絞り開放
サムヤン20mmF1.8
Resize181410

DFA21mmF2.4
Resize181408

拡大
左:サムヤン 右:DFA
_raw_imgp2102_all2

開放の中央付近では、F値の小さいサムヤンのほうが解像感が高い。
サムヤンの点光源にはコマ収差のようなものが見えますが、
たぶんこれは個体バラツキによる片ボケ。

周辺部拡大
左:サムヤン 右:DFA
_raw_imgp2102_all3

サムヤンは放射方向に像が伸びています。
一方、DFAは同心円方向に像が伸びてサジタルコマフレアが目立つ。
周辺部は解像としてはどちらも同じくらいに見える。

開放での解像性能がDFAlimitedのほうが悪いのは、
リミテッドレンズという特性を出しているのだと思う。
開放では像性能よりもボケを意識、2段くらい絞ると像性能重視という設計です。
FA31mmも同様の傾向で、開放だと結像していないんじゃないかというくらい。


では、F8まで絞った時の性能を確認してみます。


サムヤン20mmF1.8
Resize181411

DFA21mmF2.4
Resize181409

中央付近拡大
左:サムヤン 右:DFA
_raw_imgp2103_all1
絞るとDFAがかなり解像が上がります。
解像はDFAのほうが若干高そう。
撮影時と現像時のパラメータをすべて同じにしていますが
サムヤンのほうが少しアンダーで、コントラストが高い。
レンズの透過率の違い?

周辺拡大
左:サムヤン 右:DFA
_raw_imgp2103_all

周辺部の性能はやはりレンズの値段を反映しているのか、、
DFAが圧倒的に良いです。
絞れば中央から周辺まできっちりと解像。
倍率色収差は同じくらいですが、後から補正できるし。


解像性能はこんな感じで、
サムヤン20mmは安いのに開放からかなり優秀でした。

次回はボケと逆光耐性

 

2022年5月31日 (火)

・センサシフト手振れ補正ならではの機能が多くのメーカに搭載

キヤノンのEOS R7が発表されましたが、
このカメラに自動水平補正機能が載りました。

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撮影時に微妙に水平が出ていなかったときに
手振れ補正ユニットを活用して、センサを傾けることで
水平にしてくれる機能です。

これと同じ機能は、
ずっと昔からペンタックス機では搭載されていました。
ではなぜ、ここにきてキヤノンがようやく搭載したのか。
それは手振れ補正の方式による違いがあるからです。


光学手振れ補正の方式1
センサーシフト式(ボディ内手振れ補正)
センサーを手振れに合わせて動かすことで手振れを補正します。
〇メリット
 ボディに手振れ補正機能が付いているので、
 オールドレンズでも、何でも手振れ補正可能。
 レンズに手振れ補正機能を付けない分、簡単に作れる(安価)
〇デメリット
 望遠レンズ使用時、ファインダー像はブレ補正しないので
 手振れにより構図が決めにくい。
 
 
光学手振れ補正の方式2
レンズ内手振れ補正
レンズ内に手振れ補正用のレンズがあり、それを動かすことで手振れを補正します。
〇メリット
 望遠レンズでファインダー像がブレずに安定する
〇デメリット
 安価なレンズには付けられない(コストの問題)
 シフトブレに対応するのが構造上難しい

 

ペンタックスはずっとボディ内手振れ補正、
キヤノンニコンはずっとレンズ内手振れ補正を使っていました。
おそらくこれは、スポーツなど望遠レンズで動体を撮る頻度が高いキヤノン・ニコンは
ファインダー像の安定が最も重視されていたからだと思います。

 

ここにきてボディ内手振れ補正がキヤノン・ニコンに搭載されるようになったのは
ミラーレスになったからが一番の理由です。
ミラーレスであれば、ファインダーは電子ビューなので、
センサーで受講した映像を表示することになります。
すると、ボディ内手振れ補正でも、望遠レンズで像が安定します。
ボディ内手振れ補正でのデメリットがなくなるので、レンズ内手振れ補正はすたれていくことに。

今後は、ほとんどのメーカがボディ内手振れ補正になります。
そうすると、自動水平補正だけでなく、構図微調整、アストロトレーサー
リアルレゾリューション(マルチショット超解像)、ローパスセレクターなどが出来るように。

ペンタックスならではの利点の機能がどんどんなくなってしまう…。
最近は工房的モノづくりとか、新製品のロードマップが無かったり、
いろいろ先行きが不安なことが多いのに。

2022年5月10日 (火)

・青い光のほうがなぜ曲がるのか

かなり前に光の屈折について記事を書きました。

光が、ガラスなどに入ったときに曲がるのは、
なるべく光路長を短くしたいという性質があるからです。
(屈折率の高い物質の中はあまり通りたくない)

22 

光は色によって屈折率が違うので、
ガラスの中に入ったときなどに虹色に分かれます。
これを分散といいます。

Resize181362

この虹色に分かれる原因は、赤い光は少ししか屈折しないのに対し、
青い光は大きく屈折するためです。

なぜ青い光(波長の短い光)のほうが曲がるのか考えてみます。

以前記載したように、光はガラスなど屈折率の高い物質(以下物質)を
出来る限り通らないような性質を持ちます。
言い換えると、進みにくい物質中は最短経路を通ろうとします。

光と物質を人と水たまりで考えてみます。

人が歩いているところに、下の図のように水たまりがありました。
Kussetu-3
水たまりは歩きにくいので、出来る限り通る距離を短くしたい。
そうすると、下の図のように水たまりはわたることになります。
Kussetu-2

しかし、波長の長い赤い光
(人で言うと、歩幅の長い大きい人)が水たまりを渡るときは、
一歩二歩水たまりに入るだけなので、あまり気にせずほとんど直進していきます。

Kussetu-1

このように歩幅によって、水たまりを渡るための曲がり方が変わります。
これが光で言う波長による屈折率の違いと同じように考えられます。

2022年4月25日 (月)

・AI画像処理の重ね掛けは良くない

最近のAIによる画像処理の技術はすごく、
本来の解像度を超えた画像を出力することができます。

Photoshopのスーパー解像度の記事

GAN超解像の記事

単に解像度を上げるわけではなく、
ノイズを取ったり、ブレをなくしたりすることまで可能です。

例えばこのブレている画像
Resize181329

この画像に対して、Adobeの強化をかけてみました。

左:元 右:強化
1_20220425193701


ランダムノイズが少なくなり、さらに
解像感も上がっているように見えます。

次に元のブレ画像に対して、
TopazLabのSharpenAIというのをかけてみました。
左:元 右:ShapenAI
2_20220425193801 

驚くほどブレが軽減され、ノイズもなくなり解像感も出ている。

じゃあ、両方を適用したらものすごく解像感が出てよい画質になるのではないか!?
試してみました。

左上:元画像 右上:強化
左下:ShapenAI右下:両方
3_20220425194401

右下の二つのAIを重ね掛けしたものは、
ノイズが逆に増えてしまっています。
しかも、独特のパターンの異様なノイズ。


AIはセンサーから出る周波数や振幅のノイズや手振れのパターンを学習して
その学習結果から、本来の模様なのかノイズなのかを分別して処理しています。
ノイズやブレ成分と判断した部分はシャープに、それ以外はノイズとみなし潰す
というような感じ。

しかし、一回AIでシャープにした画像だと
センサーから出てくるはずのない特殊なパターンを作り出して解像感を上げています。
こういった特殊な解像感は、学習データに含まれていないので、
ノイズなのか解像した被写体なのか判断できず、間違った処理をかけてしまって
逆にノイズが多くなったり解像感が失われたりしてしまう。

 

2022年4月 6日 (水)

・非球面レンズはなぜ収差を抑えられるのか

最近のカメラ用のレンズだと、安いキットレンズでも非球面レンズが使われています。
非球面レンズを使うと何がいいのかというと、
収差が抑えられて像がしゃっきりするためです。

非球面レンズで抑えている収差は主に球面収差です。
非球面レンズなので、球面なレンズで発生する球面収差が出にくくなる。

球面収差の記事

球面収差はレンズの中心部と周辺部で結像位置が異なる現象です。

Kyumen_2_2

図のように、周辺部のほうがレンズに近い側で結像してしまいます。

拡大図
Hikyu-1
レンズ外側(青とか緑)の光線が、
光軸との交点が左側になっている。
これは、レンズに入射する光線の角度が原因です。

Hikyu-2
分かりやすいように、レンズ中心に近いオレンジの光線と
周辺部の青の光線を抜き出しました。
入射角が、青の光線だと大きくなっていることがわかります。
球面だと、この角度が大きくなりすぎて、想定よりも光が大きく曲がってしまいます。
これが原因で球面収差が起きる。

じゃあどうすればいいのかというと、
レンズ周辺に行っても入射角がつかないような面を設計すればよい。

Hikyu-3

このような面であれば光が一点に集まり、球面収差が抑えられます。
この面の形状は非球面で、製造が難しい

 

2022年3月23日 (水)

・メニスカスレンズとは

写真レンズを構成するレンズは
一つ一つは凸レンズと凹レンズの組み合わせです。

凸レンズは虫眼鏡で使われるレンズで、光を集めます。
これを正のパワーを持つレンズという。

凹レンズはメガネで使われるレンズで、光を発散させます。
これを負のパワーを持つレンズといいます。

正のパワーと負のパワーとは 

単純な凸レンズや凹レンズは
両面凸レンズや両面凹レンズのことを言います。

Menisukasu-1

凸レンズは、中心が厚くて周辺が薄いレンズなので、
こういうレンズも作れます

Menisukasu13

同様に凹レンズは中心が薄くて周辺が厚いレンズなので、
こういうレンズも作れます。

Menisukasu-3

こういった、片面凸、片面凹のレンズをメニスカスレンズといいます。
これの利点は、単純な両面凸レンズとかに比べて収差を抑えることができること。
同じ焦点距離でも様々なレンズが作れます。
Menisukasu-2

2022年3月15日 (火)

・メタサーフェスでカメラ技術のブレイクスルーが起きる?

これまで研究レベルだったメタサーフェス技術が実用に近づいてきました。
メタサーフェスとは、ガラス板などの上に
ナノオーダーレベルの微細なパターンを描くことで
今まででは考えられないような光学特性を持たせることができる技術です。

波長ごとに光を分離

Meta-2  


光を波長ごとに分離することでカラーフィルタの代わりになる。
カラーフィルタだと、例え赤フィルタの画素だと
赤以外の光は吸収してしまいます。

Meta-1
一方、波長ごとに分離することができれば、光量のロスが無く
高感度のイメージセンサーを作ることが可能。


光を任意の方向に曲げることで、
薄いガラス板でレンズの役割を果たすことも可能。
例えば、オンチップレンズでは対応しきれなかったような
撮像素子周辺部の画素に十分な光を取り込めるようになる。

Meta-3

マイクロレンズだと、屈折させる力に限界があるので、
周辺部だと光電変換素子まで光があまり届かない。

Meta-4

メタサーフェスだと、極端に曲げることもできる。

 

オンチップレンズではなくメインのレンズの役割を持たせることもできます。
例えばスマホのカメラのレンズ。

Meta-5

スマホレンズは厚みがネックになっているので、
メタサーフェスを用いることでカメらの出っ張りが無く
高品質な映像が撮れるカメラができるかもしれません。


ただ、一眼系のレンズの代わりを果たすのは
まだ難しいかもしれません。
一眼系だと、結像だけでなくボケ味も重視されるので
そこにハードルがあります。
ただ、DOレンズの様に、レンズ構成の一部にメタサーフェスを用いることで
既存のレンズと同様の性能で大幅な小型化は可能かもしれません。

2022年2月23日 (水)

・スカイメモS用の微動雲台

天体撮影時の赤道儀はスカイメモSを使っています。
赤道儀と三脚の間には、極軸合わせのために、
微動雲台と呼ばれる雲台を使用する必要があります。

スカイメモSには専用の微動雲台が販売されているのですが、
これを用いると、重心が偏り、結構バランスが悪い。


 

Resize180883

※ドイツ式でカメラを設置すれば安定するが。

そこで、別の微動雲台で何とかバランスよくできないか試してみた。

Resize180882

いろいろ組み合わせて作った微動雲台では
重心がセンターにより、重心の高さも低くなって安定しています。

使用した道具は以下の通り。
・傾き方向の微動雲台


 

・パン方向の微動雲台

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・35度アングルプレート

Images
このプレートはもう製造されていなくて、
まれにヤフオクとかで出品されているのを見つけるしかありません。
55度のものもあるので間違えないように。


この組み合わせだと、最初に水平をとれば
ほぼ35度が出ているので、北極星が見つけやすい。
微動の範囲は±10度くらいなので
石垣とかまで行かなければ、日本国内ならこの組み合わせで極軸合わせができる。

2022年2月16日 (水)

・車のヘッドライトのゴーストを防ぐ

天体のぐるぐる撮影は光害地でも星が撮影できます。


Resize180743

ただ、道路の近くだったりすると、車のヘッドライトなど
強力な光が当たることで、
空に盛大にゴーストが発生することがあります。
Resize180742

これを何とかゴーストを抑えて撮影しました。

Resize180739

撮影方法としては、
まず、空の部分を撮影時には地上部分を黒の紙で隠します

Resize180740

これでゴーストをかなり防げます。
ただ、レンズで発生するゴーストや、
レンズ表面にホコリがついていたりすると
それが映り込むので、気を付けないといけない。

Resize180744
レンズ表面のホコリが映り込んだ

地上部分は別途撮影したものを重ねればOKです。

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